2021年特別企画“OBが選ぶサンフレベストイレブン”。今回はサンフレッチェ広島のレジェンドである森﨑ツインズに登場してもらい、サンフレ歴代ベストイレブンを選んでもらった。まずは兄の和幸氏の超私的ベストイレブンをどうぞ!

2018年をもって現役を引退した森﨑和幸氏。現在はサンフレッチェのクラブリレーションズマネージャーとして活躍中だ。

◆僕の中での最強DFは塩谷

 フォーメーションは3-4-2-1です。ベストイレブンに関してはすでに別のところで話をしたんですけど、いろいろ考えて決めたので同じ人選になってしまいますね。それでも良ければ(苦笑)。

 キーパーは下田(崇)さんです。練習のときからシュートを打っても入らなかったですし、試合でも相当助けてもらいました。ペナルティーエリアの外からのゴールは、ほぼ止めていた印象があります。

 3バックは塩谷(司)、千葉(和彦)、水本(裕貴)ですね。この3人は2015年に優勝したときのメンバーです。3人とも安定感がありましたし、守備だけではなくて攻撃にも貢献していました。とくに塩谷は得点も取っていたので僕の中での最強DFは塩谷です。

 ボランチは青山(敏弘)と(セザール・)サンパイオです。青山はJリーグを見ている方は良さを分かっていると思いますけど、人が見えない場所にパスをくれますし、リーダーシップもあります。戦う姿勢をチームに示すことができる選手です。サンパイオは僕の見本になった選手で、サンフレッチェの中では一番影響を受けた選手です。彼からゲームコントロールを学びました。

 右サイドは駒野(友一)。左サイドは服部公太さんです。2人ともクロスの精度が高かったですし、上下の動きもすごくあってハードワークができる選手なので、僕の中では迷いなく選ばせてもらいました。

◆見習うべきところが多かったサンパイオ

 前線の選手は佐藤寿人、弟の(森﨑)浩司、ワントップに久保竜彦さん。寿人とタツさんに関しては得点能力が他の選手より頭抜けていましたし、チームが苦しいときに必ず点を取るというエースストライカーの役割を毎シーズンやってくれていました。一緒のチームで良かったなと思います。

 浩司は小学校のときからずっと一緒にサッカーをやっていたというのもあるんですけど、一番感覚が合ったというか何も喋らなくてもやることが分かり合えた存在だったので選びました。

 以上が僕の考えるベストイレブンですが、先ほども述べたように一番影響を受けたのはサンパイオです。もう勝負に対するメンタリティーがハンパじゃなかったです。練習中のゲームで負けても本気で悔しがっていましたし、勝利に対するメンタリティーが本物でした。プロとしての心構えを教えてもらった選手です。

 あと、あれだけ世界のトップになったような選手でもしっかりファンサービスもしましたし、見習うべきところが多い選手でした。今はコロナで中止していますけど、練習後のファンサービスなどはサンパイオから学んだ部分もあると思いますね。