右腓骨(ひこつ)骨折で戦線離脱していた宇草孔基が、4月30日の実戦復帰戦(ウエスタン・リーグ、対阪神)で即結果を残してみせた。2番・レフトでスタメン出場すると、第1打席で安打を放ち、3回にはライト方向にソロ本塁打を記録。ケガの影響で出遅れを余儀なくされたが、これまでのうっ憤を晴らすような復帰劇となった。

4月30日に宇草孔基選手が二軍で実戦復帰し、2打数2安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献。

 宇草は身長185センチと大型ながら50メートル5秒8の俊足を武器に、常総学院高時代には春の甲子園で1試合5盗塁の大会タイ記録を叩き出し、U–18日本代表にも選出。法政大進学後には、侍ジャパン大学日本代表にも選出された。

 2019年のドラフトでカープから2位指名を受けると、周囲の期待に応えるように一軍の春季キャンプを完走。オープン戦で打率4割超の結果を残すなど、開幕一軍入りに向け猛アピールを続けてきた。

 打席数や守備機会を増やす意味合いもあり結果的には二軍スタートとなったが、開幕から好調をキープし、リーグ上位の打率を維持し続けた。チーム3位の出場数(54試合)と安定感(打率.281)を評価され、シーズン後半の10月6日には一軍初昇格。同日の阪神戦で1番・レフトとして即スタメン起用されると、プロ初安打を含む3打数1安打1四球1盗塁の内容で首脳陣の期待に応えてみせた。

 ここから7試合連続で1番に起用され、10月10日のヤクルト戦では、先発・森下暢仁を援護する自身初のタイムリーを放ち“同期コンビ”でお立ち台に登場。チーム成績が伸び悩むなか、期待の投打の若鯉が全体を鼓舞するような活躍を見せていた。