5月2日に由布練習場でウエスタン・リーグ公式戦が行われ、カープが木下元秀のサヨナラ打で阪神に勝利した。5連勝で迎えた首位・中日との直接対決(4月23日〜25日)は1勝2敗と負け越したが、直後の阪神戦で2勝1敗と勝ち越し、5月2日の時点で1.5ゲーム差の2位(13勝10敗1分)につけている。

現在、ウエスタン・リーグでリーグ3位の打率をマークしている木下元秀選手。

 好調の要因の一つとなっているのが、打率部門でリーグ3位につけている木下の存在だ。現在は規定打席にも到達し、一軍に昇格した小園海斗と並び打率.300(70打数21安打)をマーク。持ち味の本塁打はまだ一本とはいえ、着実に成長の跡を見せている。

 昨季はチーム2位の本塁打を記録しながら、打率は1割台に低迷した。それがシーズン前に合同自主トレを共にしたオリックスの吉田正尚のように、率も残せる長距離砲へと変貌を遂げつつある。

「(吉田との合同自主トレで)いろいろ学ばせてもらったので、すごく楽しかったですし、ひと回りくらいは成長したんじゃないかと思います。タイミングの取り方だったり、今まで自分が考えたことがない、聞いたことがないようなことが出てきたので本当に合同自主トレに参加させてもらって良かったです。二世って呼ばれたいですね。言われてみたいです(笑)」

 若手の台頭が目立つカープにあって、木下が今季目指すのは当然、支配下登録だ。二桁の番号を手に入れて、一軍の舞台に立つことを目標に掲げている。

「合同自主トレのときに吉田選手や西川(遥輝・日本ハム)選手と約束をしたんです。今年中に支配下登録されて一軍で初ヒットを打つと。支配下登録されないと一軍には絶対に上がれないので、まずはそこです。絶対に達成したいと思います」

「全打席ホームラン狙い」という破天荒な思考ながら、打率も残せるのは魅力的だ。ここ数年のカープは打線のつながりを欠くことも多いだけに、まずは支配下登録を勝ち取って打撃陣の活性化を促したい。