開幕から守護神として活躍を続ける、ドラ1右腕の栗林良吏投手。

 カープのドラ1ルーキー・栗林良吏が止まらない。

 6月2日に行われた対日本ハム戦では3点リードの9回表に登板。死球で走者ひとりを許したものの、最後は大田泰示をダブルプレーに打ち取り自身11セーブ目を挙げた。

 これで、開幕から継続中の連続無失点試合は20の大台に乗った。

 すでに守護神の座を確固たるものとしたスーパールーキーだが、今後も安定感抜群の投球を続ければ、その先には多くの「記録」が見えてくる。

 ここでは、「期待」も込めて栗林が今後挑むであろう記録をいくつかピックアップしてみたい。

■開幕31試合連続無失点(NPB記録)

 2016年に田島慎二(中日)がマークした31試合連続無失点が、「開幕から」のNPB記録。栗林はすでに2019年に甲斐野央(ソフトバンク)がマークした開幕13試合連続無失点のNPB新人記録は塗り替えているだけに、次なるターゲットはここになる。6月2日時点で残り11試合と、やや先は長いが現在の安定感を見れば決して不可能な数字ではない。

■38試合連続無失点(NPB記録)

 「開幕から」という条件を取った連続無失点試合のNPB記録は2006年に藤川球児(阪神)がマークしたこの記録。この年の藤川はシーズン通しても63試合で5勝0敗17セーブ30ホールド、防御率0.68と無双状態。この記録を破るには単純計算であと2カ月ほど無失点を継続する必要がありそうだが、もちろん可能性はゼロではない。

■シーズン25セーブ(カープ球団新人記録)

 今季の栗林同様、新人ながらクローザーに抜擢された2003年の永川勝浩が持つ25セーブが球団の新人記録。栗林は6月2日時点ですでに11セーブをあげているだけに、順当にいけばこの記録を破る可能性は高い。奇しくも栗林の背番号は永川と同じ「20」。今後も背番号「20」の先輩を超えるような投球を期待したい。