お笑い芸人として活躍中のザ・ギース尾関高文氏の本連載。これまでカープに在籍した歴代外国人選手を、時には厳しく、時には優しく、時にはユーモアを交えながら、尾関氏ならではの視点で紹介していきます。今回は、2013年から2015年にカープに在籍したユーモア溢れる助っ人ライネル・ロサリオ選手を取り上げます。

◆カープファンの期待を超えた助っ人

2013年〜2015年にカープで活躍し、ファンに愛されたロサリオ選手。

 ランス・エルドレッド・バティスタ……。これまでカープには素晴らしいパワーヒッターが数多く在籍していました。その中でもトップクラスのパワーを持っていたのがライネル・ロサリオでした。

 とてつもない陽気さ、ここぞというときの頼もしさ、そして突如キャンプ中に盲腸になる意外性。我々カープファンには忘れられない助っ人の一人です。

 ロサリオがカープへやってきたのは2013年。カープが無双状態に突入する直前のことでした。当時はバリントン・ミコライオ・エル・キラと助っ人の選手層が分厚かったカープ。長らくドミニカアカデミーから強打者が出ておらず、カープファンもそこまで期待はしていなかったのではないかと思います。

 その予想とは裏腹に、4月に一軍に昇格するとその持ち前のパワーを早速発揮します。出場2試合目にはホームランを放ち、これはもしかすると……という空気が広がります。

 しかし外国人枠の都合で2軍へ降格。その後もロサリオの状態に関わらず、他の助っ人の動向に合わせ1、2軍を行ったり来たり。そんな中でもしっかりと結果を出したロサリオはキラから見事外国人枠を奪い取るのでした。