侍ジャパンがA組1位通過を果たし、本日8月2日(月)のノックアウトステージ・アメリカ戦(19時試合開始)に挑む。7月31日に行われたメキシコ戦は、カープ・森下暢仁が登板。5回を2失点に抑える投球でグループリーグ1位通過に貢献した。

 ここでは、侍ジャパンでも先発として期待される森下が、今年の開幕直後に本誌の独占インタビューで語った声を厳選して取り上げ、抜群の安定感を誇る投球術に迫る。

東京五輪での活躍に期待がかかる、カープ・森下暢仁投手。

◆良い準備をして試合に臨むことを強く意識

─昨年は8月以降に8勝を挙げる活躍。特に10月・11月に4勝を挙げ、その間の防御率は0・24の圧巻の成績でした。開幕当初とシーズン後半で、投球スタイルや考え方の部分で変えたことはありますか?

「シーズン前半は、何も分からずとにかく必死に投げているだけでした。ただ、後半になるにつれ、同じチームとの対戦が増えていくなかで、前回の借りを返したい、負けたくないという気持ちと、新人王を獲りたいという気持ちが投球に影響を与えたのかなと思います。あとは、とにかくチームが勝てるために、しっかりと良い準備をして試合に臨むことは強く意識してやってきました」

─昨年はドラフト1位で入団し、エースナンバーでもある背番号18を託されたこともあり、重圧も大きかったと思います。その重圧に打ち勝つためにどんな意識でシーズンを戦っていましたか?

「18番をいただいた責任感は感じていましたが、1位入団だからどうこうとは深く考えていませんでした。周りに大地さんや(九里)亜蓮さん、明治大の先輩でもある(野村)祐輔さんというすごい投手がいるので自分はその先輩たちについていこう、そんな気持ちでいました。ドラフト1位だから、18番だから自分が引っ張っていこうという気持ちはなかったですね。先輩方のおかげで、自分の仕事をすることに集中できました」

ー今シーズンは“2年目のジンクス”という言葉がついて回りそうです。

「そう言われるのは仕方ありません。自分としては、できることをやって結果を残すことしか考えていません。ただ、結果がついてこなければそういうことを言われてしまうと思うので、昨年と同じように、とにかく良い準備をして登板に臨みたいです」

ー1年目と同じく準備が大切だということですか?

「そうですね。やるべきことは変わりませんから。やって結果が出なかったら単純に自分の力不足だと思うので、特に重圧は感じていません。自分ができることをやるだけです」