昨年10月に監督を退任して約半年。緒方孝市氏は選手、コーチ、監督としてカープ一筋33年のプロ野球人生を送ってきた。赤いユニホームで栄光も苦闘も味わってきた緒方氏だからこそ感じる、カープのあるべき姿とは? カープへの熱い思いを緒方氏が語る。

監督退任から約半年。メディア初取材となったインタビューに応じる緒方孝市氏。

 今年カープは創立70周年を迎える訳ですが、私が感じているのはカープは他球団と全く質が違うということです。原爆の焼け野原からチームが誕生し、広島の復興という部分からスタートした歴史があります。そういった歴史の中で生まれた球団であり、復興のシンボルとして誕生した球団であるカープはただの球団ではなく、広島の人々にとっては生活の一部なんです。当然巨人、阪神と歴史あるチームもありますが、何か違う部分があると思うんです。そういった意味でも、プロ野球界の中でもカープはとても存在意義があるチームだと思っていますし、地方球団としてもカープは良いモデルチームでもあると思います。