元サンフレッチェ広島のDFで現在はテレビ、雑誌などでサッカーコメンテーターとして活動する吉田安孝氏が、7月4日のJ1リーグ再開を前にサンフレイレブンの現状を熱く語ります! 過去に例のない混迷のシーズンとなりましたが、選手たちは急ピッチで調整を継続中。これを読んで、アウェイの神戸戦を二倍楽しみましょう!

堅守だけではなく今季のサンフレッチェは攻撃陣も機能。2試合続けて複数得点をマークしている。

 7月4日からJ1リーグが再開することになりました。まずは無観客での開催になりますが、選手たちには試合ができる喜びを感じてほしいですし、我々も試合を見ることができる喜びをしっかりと噛み締めたいと思います。

 まだまだクリアすべき問題は残っていますが、動き始めなければ分からないことも多々あるでしょう。さまざまな規制もあると思いますが、選手たちは細心の注意を払いながら前に進んでほしいと思います。

 Jリーグ、プロ野球、それ以外のスポーツや、さまざまな娯楽……。改めて思うのは、我々が生きていく上でエンターテインメントがいかに重要か、それを実感した自粛生活でした。また、そこに戻ることがないよう、我々も節度を持った行動を心掛けていきたいですね。

 そのような状況下で、一つ朗報なのが7月10日から人数の規制などがあるとはいえ観客を入れての開催が決定したことです。当面は無観客試合を覚悟していただけに、娯楽に飢えていた我々にとっては、これ以上ない朗報と言えるでしょう。今後も新型コロナウイルスと付き合っていく日々は変わらないですが、3月、4月を思えば大きな前進となりました。

 とはいえ選手たちにとっては、本当に厳しいシーズンになると思います。PCR検査をきちんと行いながら、ピッチ以外でもしっかり自分を律することが求められます。ある意味では24時間ずっと糸を張り詰めたような状況が続くことになりますが、それをやる覚悟が選手たちには間違いなくあると思います。本当に大変だと思いますが、なんとか乗り切って少しでもこれまでの日常が取り戻せるように頑張ってほしいですね。

 約4カ月の中断により、当然ながら日程面も厳しくなります。ただサンフレッチェの選手は自粛期間中も、可能な限り調整を続けてきました。全体練習の再開直後からハードな練習を行うことができていますし、他のチームよりアドバンテージはあると思います。