大瀬良大地投手と共にカープに入団し、2020年も開幕から先発ローテーションの一角として活躍する九里亜蓮投手。全3回でお送りする九里投手のルーキー時代のインタビュー第2回目はドラフト当日の様子を直撃! 運命の分かれ道でもある指名直後に、九里投手が感じていたこととは!?
(『広島アスリートマガジン』2013年12月号掲載)

大瀬良大地、田中広輔など同期入団の選手と共に入団会見に臨む九里亜蓮(2013年撮影)

◆カープは“温かい”チーム

――ドラフト当日を迎えるまでどんな気持ちで過ごしていたのでしょうか?
九里 自分は、ドラフトにかかるか、かからないか分からなかったので、親とも話をして指名されたときは指名されたとき、だめだったときはだめだったときと割り切っていかないといけないと思っていました。最初から割り切っていたので、緊張とかがなかったんです。いつも通りでした。緊張して眠れなかったということもなく、前日も爆睡してました(笑)。当日は午前中に体を動かして、練習して迎えましたね。

―― 実際にご自身の名前が呼ばれたときはどうでしたか?
九里 隣に嶺井(博希・DeNAドラフト3位)が座っていたので、先に自分の名前が呼ばれたときは、うれしかった部分もあったのですが、嶺井の名前が呼ばれていなかったので、まだ選ばれていないやつの隣で喜ぶ気持ちにもなれませんでした…。本当に喜べたのは、嶺井の名前が呼ばれた瞬間ですね。一緒に喜べました。やっぱり一緒にプロに行きたいという思いがあったので。

―― これからはチームが変わりますが、リーグは一緒です。手の内を知り尽くした仲間が今度は敵同士になりますね。
九里 そうですね。嶺井とはずっと一緒にやってきたので、プロで対戦することはすごく楽しみです。プロに入ったら、自分と組むキャッチャーが変わるので、攻め方も変わりますし、敵としてそんなには心配してないです(笑)。

◆プロでも自分の個性や色を出したい

―― では、入団が決まったカープに対する印象はどうですか?
九里 カープは若い選手が多くて、今一番勢いのあるチームだなと思っています。ファンの方の応援もとても熱いですし、何て言えばいいんだろう…自分が感じて思うことですが、愛情があるというか、良い時はすごくほめてくれるし、悪いときは喝を入れてくれる温かいチームだなと思います。

―― その勢いのある若鯉軍団に加わることになりますが、どんな部分をアピールしていきたいですか?
九里 選手一人ひとり、全員違う『色』があると思います。みんなと一緒じゃなくて自分の個性とか色を出していけたらいいなと思います。