今季開幕戦のDeNA戦(6月19日・横浜)、そして中日戦(6月26日・ナゴヤドーム)と2試合連続完投勝利を挙げ、佐々岡カープにおける“エース”として絶大な存在感を示す大瀬良大地。

 背番号14がエースと呼ばれるきっかけとなったシーズンが、15勝を挙げ球団史上初の3連覇に大きく貢献した2018年だった。ここでは、大瀬良自ら躍進の真実を語った2018年レギュラーシーズン終了後のインタビューを紹介する。
(『広島アスリートマガジン』2018年11月号より)

年々カープのエースとして凄みを増す大瀬良大地投手。

─ 2018年は球団初の3連覇を目指す中で、見事にその偉業を達成しました。大瀬良投手自身、過去2年の優勝と比べて充実感が違うものはありますか?  
「そうですね、昨年、一昨年よりも充実感はありますし、なんとか勝利に貢献できているという実感もあります。それだけにうれしい気持ちが強いですね。優勝が決まるまでは『どれだけの思いがこみ上げてくるのかな?』と楽しみにしていました。実際に決まってみて、みんなで喜びを分かち合っていた瞬間はこれまでよりもすごく充実した気持ちがありましたし、決まった瞬間は気持ち良かったですね」

─ 地元マツダスタジアムでの優勝となりました。
「本拠地で決まるというのは、ファンのみなさんはもちろん、僕たち選手も楽しみに思っていたことですし、大勢のファンのみなさんがいる中で球場一体となって優勝を喜び合うというのは、感慨深いものがありましたね」

─ マジックが点灯している中で9月中の登板、さらに優勝が迫っていた地元マツダスタジアム9連戦での登板ではプレッシャーを感じることもあったのでしょうか?
「9月23日のDeNA戦ではマジック2か1になるかという試合でしたが、やはり球場の雰囲気は違うなと思いながらマウンドに上がりましたね。ただ、プレッシャーを感じることなく、いつも通り試合に入っていけたらいいなと思っていて、普段通りに投げることができました」

─ 優勝を決めた9月26日のヤクルト戦では同期の九里亜蓮投手が先発し、見事な投球を披露しました。どんな思いで見ていたのですか?
「僕も登板が近かったですし『チャンスがあるかな?』と思っていましたが、僕の登板日は他球団の勝敗にも左右される日で、試合前に今日は決まらないと分かっていました。どうせなら僕が投げる試合で決めたいなとは思いましたけどね(笑)。ちょっと残念な気持ちはありましたが、どうにかゲームをつくることで次につなげることができたので良かったと思います。優勝が決まった日は同期の亜蓮があれだけ頑張ってくれてうれしかったです。ロッカーも隣ですし、優勝前日も緊張感はありましたが、やってくれると思っていました。それにしても、あの試合の亜蓮は素晴らしい投球でしたよね」