今季プロ11年目を迎えるカープ堂林翔太の勢いが止まらない。開幕から安打を量産し、打率はリーグトップを推移し続けている。覚醒の時を迎えようとする堂林だが、昨年まで苦しいシーズンを過ごし続けてきた。2012年の一軍デビュー以降、堂林はどのようなシーズンを歩んできたのか? 今回はプロ5年目の2014年、緒方孝市監督となった2015年を改めて振り返る。

2014年当時、ライトを守る堂林翔太選手。外野手として47試合に出場し、サードでの出場試合数を上回った。

◆2014年 外野手としても出場機会を増やす

(一軍成績)93試合 284打数70安打 打率.246 8本塁打 28打点 1盗塁 87三振
(二軍成績)3試合 10打数4安打 打率.400 1本塁打 1打点 1三振

 一軍デビュー3年目となった2014年、即戦力ルーキーの田中広輔が入団したことで内野のポジション争いが激化し、キャンプでは外野守備にも取り組んだ。3年連続で開幕サードスタメンでスタートするも、5月には打撃の状態が上向きかけたタイミングで右手薬指を骨折し、一時離脱。6月後半に一軍に復帰すると、後半戦はサードではなく『1番・ライト』が定位置となった。

 3年連続で球宴出場を果たして初の本塁打を放つなど存在感も見せたが、シーズン出場数は前年を下回る93試合。前年に続きまたも不完全燃焼に終わる。