昨季はプロ2年目ながら、貴重な中継ぎとして周囲の期待以上の結果を残した遠藤淳志。今季は先発ローテーションの一角として期待を集め、苦しみながらも開幕ローテ入りを果たしてみせた。

 ここまではプロ初完投勝利を記録するなど好投する登板があれば、早々にノックアウトされる場面もあるなど、悪戦苦闘しながら先発として投げ続けている。自問自答を続ける高卒3年目右腕は今の思いに迫る。

苦しみながらも開幕から先発ローテーションを守り続けている遠藤淳志投手。

◆今は毎回、全力投球で投げる気持ち

─ 開幕から先発ローテーションの一員として投げ続ける中で、改めて得たことがあれば聞かせてください。
「ここまで先発として投げさせてもらう中で、やはり強い気持ちが一番大切なんだと感じています。昨シーズンは中継ぎとして堂々と投げることができていましたけど、先発で投げる中で打たれてしまったり、長いイニングを投げることができなかったときに、自分に自信が持てなかったことがありました。あと、対バッターではなく、自分との戦いになってしまっていると改めて感じています。だからこそ、強い気持ちを持って、プレーボールがかかって1球目から自信を持ってバッターに向かって投げられるようにしたいです。言い方を変えれば、先発として責任感が出てきたからこそ、そう思うようになったのかもしれませんね」

─ シーズンに入ってから手応えを感じた登板があれば教えてください。
「やっぱりナゴヤドームで先発初勝利できた登板(7月12日)ですね。あの試合は序盤にピンチをつくってしまいましたが、最少失点で抑えることができたところが良かったと思いますし、4回、5回、6回はしっかり自分らしく思い切って腕を振って投げることができたと思います。全体的にリズム良く、守備からのリズムで試合をつくれたので、自信になった登板だったと思います」

─ 現在カープの先発ローテーションでは最年少ですが、先輩先発投手からのアドバイスなどはありますか?
「そうですね、大瀬良(大地)さんだったり、野村(祐輔)さんからもいろいろたくさんアドバイスをもらっていますし、悪い登板の後も連絡をいただいたりしています。先輩方からは『1イニング1イニング、1人1人全力で勝負していって、スタミナが切れたらそれで仕方がないから、そこからまた課題を見つけていければいい』とアドバイスをいただきました。なので、今は1イニング毎回、全力投球で投げていくという気持ちを忘れないようにしています」

─ シーズンはまだまだ続いていきますが、今後の抱負を聞かせてください。
「目標は1年間先発ローテーションの一員として投げ続けることです。ここまでは自分の中で状態というか結果もあまり良いと思っていません。ですが、投げ続ける中で課題だったり修正ポイントも見えてきています。そういう部分に向き合いながら、とにかく強い気持ちを持って頑張っていきたいと思います」