開幕戦となる6月19日のDeNA戦(横浜)では球団として60年ぶりとなる、外国人選手での1番スタメン出場を果たしたピレラ。いきなり3安打猛打賞と最高のスタートを切り、序盤は打率も3割を超えるなど恐怖のトップバッターとしての期待感が高まった。

チームを鼓舞する全力プレーが信条のピレラ選手。

 ところが、夏場になるとチーム状況と比例するように打撃は下降線を辿った。そんな状況下でも、全力を怠らないプレーで必死に日本野球へアジャストしようと日々奮闘を続けている。シーズンも後半戦に突入した今、日本でのプレーについて、どのような印象を持っているのだろうか?

◆常にポジティブに、積極的に、ハッピーでいることを心がけています

─ 初めて日本でプレーをされているシーズンですが、ここまで日本でのプレーの中で感じていること、また戸惑った点などがあれば聞かせてください。

 「今シーズンから日本でプレーしていく中で周囲のサポートもあり、順調にプレーすることができていますし、日々集中して試合に臨むことができています。その中で戸惑った点ですが、野球は野球で日本もアメリカも一緒なんですが、日本式のスタイルにアジャストしていかなければなりません。そういった修正を繰り返していくことに多少の戸惑いを感じながらも、やりがいという部分もありますので、それらを意識して頑張っています。個人的な思いとしては、日本のプロ野球は非常にレベルが高くて、競争力も高いリーグだと感じています。僕個人も日本のプレースタイルに非常に好感を持っていますし、その中でプレーができることに幸せを感じています」

─ すっかりチームに溶け込んでいるように見えます。ご自身の性格を分析するとどんな人物だと思いますか?

 「とても難しい質問ですね。自分自身を分析してみて自分を楽しい人間とはまず言いたくはありません。ただ、とてもフレンドリーなタイプだとは思います。毎日球場に足を運んだ際に、クラブハウスでチームメートと会話をすること、そしてグラウンドに出てもいろいろな会話をすることを心がけています。チームとして家族として毎日プレーしていく中で、相手を知り、自分を知ってもらうことが非常に大切だと思っています。あとは自分自身の信条として、常にポジティブに、積極的に、ハッピーでいることを心がけています」

─ それではプレーについてお伺いします。まず打撃において意識していること、感じている課題を聞かせてください。

 「課題については日々プレーしていく中で変わってきていると思います。日本に来た当初は、アメリカでプレーしてきた中で培ってきたルーティンというものを意識して、それを続けていました。ただ、日本でプレーする中で、それだけでは通用しないということを痛感しました。それからは相手チームのことをよく知っている打撃コーチの2人からいろいろなアドバイスを受けるようになりました。日々彼らのアドバイスを受けることによって、自分自身の課題を見つけて、常に自分自身の状態をより良くしていくことを心がけています。いま、それが少しずつ結果につながってきていると思います」