多くのプロ野球選手を輩出する中京大中京高から静岡大を経て入団した佐藤。 開幕から二軍で安打を量産するなど、日々存在感を増している。支配下登録をつかみ取るべく、バットでアピールを続ける背番号124の独占インタビューをお届けする。(前編)

キャンプでは「基礎的なことを中心に取り組んだ」と語った、佐藤啓介

◆長打力をアピールして 信頼を勝ち取る

ープロ入りして3カ月が経ちました。生活には慣れましたか?

「そうですね。ひと通りウエスタン・リーグの遠征先にも行き、ようやく遠征やホーム試合での流れをつかめてきた感じです」

ー自主トレやキャンプで初めてプロの選手たちと一緒にプレーされたとき、先輩の姿を見てどう思われましたか?

「キャンプでは秋山(翔吾)さんや松山(竜平)さんと一緒に東光寺球場と天福球場で練習をさせてもらっていたので、一軍で活躍されている選手の姿というものを間近で見られたことが一番良かったです。練習している姿やどんな取り組みをしているかなどもとても参考になりました」

ー入団会見の際、中京大中京高の先輩方とお話しをしたいと、おっしゃっておられましたが、お話しはできましたか?

「年代的には(長谷部)銀次さんが一番近くて、ご飯にもよく連れていってもらったりしています。他の先輩方は、堂林(翔太)さんはずっと一軍にいらっしゃるのでなかなかお話しできる機会はないのですが、(中村)健人さんはよく声をかけてくれたりしています。分からないことがあったらお聞きすることもあります」

ー実際に1年目のキャンプではどのようなことをテーマに取り組まれましたか?

「とにかくケガをしないことと、しっかり練習を重ねていけるようにすることを一番のテーマにしていました。ケガをしなければ練習はできるので、ある程度その中でしっかりキャンプを完走できたので、そこは良かったのかなと思います」

ーシーズン前の取り組みは達成できたということですね。

「取り組んだことは基本的なことですが、守備でいえば球を捕って投げる、バッティングであれば来た球をしっかり打てるようになど、その中でのメカニック的な部分など本当に基礎的なことを多く練習できました。キャンプ全体を通して基礎的なことをしっかり積めたことは良かったです」

ーウエスタン・リーグが3月に開幕し、現在12試合に出場されていますが、3月31日のくふうハヤテ戦(由宇)では公式戦初のホームランを放つなど、早くも素晴らしい活躍をされています。手ごたえはいかがですか?

「あまり自分では分からないのですが、キャンプで練習してきてもやはり試合の中でしかできないことというのはあります。状況に応じたプレーだとか、一つひとつ考えるべきことでも今までは考えてもいなかったことがワンプレーずつにあります。そういったことも、一軍の選手は当たり前に高いレベルで考えながらプレーされていて、ワンプレーに移るまでの準備をしているんだなと感じます。そこが自分ではまだできていない部分もあるので、少しずつ勉強しながら取り組んでいます」

ーご自身の長所はなんだと思いますか?

「一番の長所は長打力だと思っています。バッティングでアピールしながらも、やはり守れなければ試合に出られないと思うので、守りの部分でもベンチの信頼を勝ち取り、試合に出るために必要な走塁面、守備面でも力をつけていきたいなと思います」

《後編につづく》

佐藤啓介(さとう・けいすけ)
2001年5月24日生、愛知県出身 右投左打/内野手 中京大中京高ー静岡大ー広島(2023年育成ドラフト2位)

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