2023年以降、自身の投球に「良いものがない」と感じる苦しい時間を過ごしていたカープ・遠藤淳志。「このままでは終われない」と動作解析を取り入れ、投球を一から見直した。「今年が最後」の覚悟で挑んだ今季、中継ぎとして輝きを放ち、キャリアハイの数字を残した。苦悩の日々を乗り越え、たどり着いた現在地とは。(全3回/第1回)

自己最多の60試合に登板し、23ホールドをあげた遠藤淳志

◆苦しんだ2年間は、自分を見つめ直した2年間でもあった

—今季はキャリアハイの数字を残しました。改めて、ご自身の投球を振り返っていかがですか。

 「正直、こういう成績を残せるとは想像できていませんでした。良い意味で、自分自身を見返すことができているシーズンになっていると思います」

—2023年以降は、苦しいシーズンが続いていました。

 「この2、3年くらいはそうでしたね……個人的にもすごく苦しいシーズンだったので、今年に懸ける思いは今まで以上に強かったです。今年が最後だと思って臨んだシーズンでもあったので、結果に現れてくれたことは良かったと思っています」

—苦しかった時間は、遠藤投手にとってどのような時間でしたか。

 「自分としても『良いものがない』と感じていた2年間でした。抑えても手応えがない、という感覚が続いていたんです。自分のなかでも分岐点となる2年間だったと思います」

—具体的に、どのような部分が分岐点だったのでしょうか。

 「2024年のオフに、動作解析などを行うトレーニング施設で自分の体の動きを詳しく見てもらう機会がありました。そこで『体がうまく使えていない部分がある』と教えていただいて、改善しながら、自分の感覚とすり合わせながら取り組んできました。それが今シーズンの結果につながってきているのかなと思います」

—動作解析を取り入れることになった経緯は何だったのでしょうか。

 「単純に、球速が出なくなってしまったことがきっかけです。2024年の平均球速は、140キロ前半でした。先発した試合で140キロも出ないこともあったので、『このままではプロの世界で通用しない』と感じるようになりました。とにかくどうにか何かを変えたいと思って、動作解析を取り入れることにしました」