今シーズン、開幕から4番を任されていたのがプロ2年目の佐々木泰だ。シーズンを通して99安打を放ち、本塁打は9本。菊池涼介以来となる大卒2年目での『100安打』にあと一歩のところまで迫るなど、その粘り強いバッティングでも話題を呼んだ。しかし、そんな佐々木の2026年シーズンは、決して順調だったわけではない。4月、5月と成績は下降線をたどり、一時は二軍での調整も余儀なくされた。

 「打席に立つのも嫌になっていた」と吐露した佐々木だが、再昇格後は徐々に状態が上向きに。9月には開幕以来となる月間複数本塁打もマークした。来季の主力として期待の集まる佐々木が、復活の兆しをつかんだ瞬間を振り返る。(全3回/第2回)

チーム5位タイの6本塁打を放った佐々木。来季は初の二桁本塁打にも期待がかかる

◆新井監督の一言で、気持ちを強く持って戦えるようになった

―シーズン序盤は苦しい日々が続きました。5月5日に一度登録を抹消され、19日に再昇格しましたが、そこから状態が上がってきた一番の要因はどこにあったと思いますか?  

「正直、一軍に上がってきた時もまだ不安はありました。昇格初日(5月19日・マツダ スタジアム・DeNA戦)にいきなりスタメンで出させてもらったのですが、降格する前と同じような内容の凡退(3打数無安打で途中交代)をしてしまって……。その時に試合中に新井監督から『お前は投手と一対一で対戦していない。あそこ(一軍の打席)は戦う場所だ』と言われました。そこから、いろいろ悩んでもダメだなと思ったんです。練習量もそうですし、打席に立った時も、気持ちを強く持って戦えるようになったと思います」

―その翌日のDeNA戦(マツダ スタジアム)ではタイムリー三塁打を放って地面を叩くなど、感情が溢れる場面もありました。  

「前日に新井監督からそういう言葉をもらっていましたし、本当にその気持ちで打席に立って、良い結果になったかなと思います」

―今季のターニングポイントを挙げるとすれば、どの場面ですか?  

「自分のなかでは、何か一打席とか一つの出来事というより、毎日の積み重ねですね。前半戦から毎日毎日、練習量というところに関しては、自分のなかでこだわっている自覚があります。その積み重ねが、だんだん実ってきたかなという感覚です」