◆ハッタリでもいいから、自信をもって打席に立つ
─バッティング自体は、別にシーズン中に何か変えたってことはないんですね。
「別に、特にないですよ。あとはまあ、自信がない時でも、自信があるようにやるっていうか。『今日はちょっとダメだな』って思う時でも、自信があるように構えていました」
─それは相手に対して?
「そうですね。ハッタリでもいいから。分かるじゃないですか、良いピッチャーになったら。やっぱり良いバッターになったら、ピッチャーがビビってるっていうか、そういうのも全部表情ひとつで分かるっていうじゃないですか。良いピッチャーの人とかでも、良いバッターが分かると思うんです。顔とか、しぐさとか、ちょっとしたことを見て見抜いたり。だから、そういうところを見抜かれないように。『今日はバッティング練習中からも全然ダメな感じだった』という時でも、試合になったらパッと切り替えて自信を持ってやっていました」
─首脳陣から打撃についてのアドバイスはどのようなものだったのでしょうか?
「『とにかく下半身で打て』と言われました。みんな小さい頃から『下半身で打て、下半身で打て』って言われるじゃないですか。だからみんな分かってるんですよ、下半身で打たないといけないっていうことを。でも、それが自分の感覚の中で、100人いたら100人の感覚があると思うんです。例えば、腰を思いっきり速く回す感じでやったら腰が使えた、下半身が使えたとか。逆に腰をゆっくり回すような感じでいったら下半身が使えたとか。だから、その感覚的なことを自分のものにできるかなんだと思います」
─今シーズンはホームランを16本記録されました。これに関してはどのような思いを持っていますか。
「いや、満足してないですよ。ホームランにできる球を力みあげて、『打球が飛んだな』と思ったらファールだったり、空振りしたり……。そういうことがいっぱいあります。そういうことしか頭にないんですよ。そういうことって、すごく頭に残るんですよ」
─ポジションのこともありますけど、2001年の目標でいうと、何になるでしょう?
「試合に出られるようになることが目標です。試合に出なかったら話にならないですからね。サードを守るとか、そういうことではなく、とりあえず試合に出ることが目標です」