今季、中継ぎとして56試合に登板し、ブルペンに欠かせない存在となった髙太一。自身でも「リリーフ登板は予想していなかった」と振り返りつつも、与えられた立場で結果を残し、シーズン終了後には『ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ 2026』日本代表にも選出された。

 強気の投球と球威のあるストレートで自らの立ち位置を確立した髙が、中継ぎ経験を通して改めて感じた先発への思いとは。来季、さらなる活躍が期待される若き左腕の独占インタビュー。(全3回/第3回)

点差を問わずさまざまな場面で登板を重ね、ブルペンに欠かせない存在となった髙

◆『戻った』という感覚があった、7月のDeNA戦

—2026年シーズン、登板を重ねるなかでターニングポイントになった登板があれば教えてください。

 「一つあります。7月14日のDeNA戦です(マツダ スタジアム・6回に登板)。蝦名(達夫)選手に対して、152、153キロぐらいのストレートで空振りを取った1球です。あのストレートで僕自身『戻った』という感覚があったんです」

—あの時期は、打ち込まれる試合が続いていましたね。

 「そうですね。最初の15試合は運良く抑えられていたんですけど、その後に点を取られるようになって……巨人戦で4失点してしまったり、他にも失敗が続いたり、自分のなかで流れが悪くなっていました。抑えていても『全然良くない』と思う試合もありました」

—感覚が戻った要因はどんな部分にあったのですか?

 「そのタイミングで投球フォームを変えたんです。それまでは先発の時と同じフォームだったのですが、『もういいや』と思ったんです。今年は先発することはないだろうしと思って、短いイニングで全部を出せるフォームに変えました。それが少しずつハマり始めた時に、蝦名選手から空振りを取ったあの1球があって、そこで『いける』と確信できましたね」