◆どんな時も常に全力を尽くす

― 日々のプレーの中でエルドレッド選手が一番大切にされている点は何ですか?

「野球を始めた頃、父親から言われた『絶対に手を抜くな。何事にも全力で取りかかれ』という言葉を大切にしています。とにかく何事も全力で取り組まなければ結果がついてこないと思っています。守備に就く時も、自分が手を抜くということはまずありません。その日出すことが出来る100%の力を絶対に出そうと思っています。自分が試合に出てプレーしている以上、私のプレーをチームメートが見ています。チームの代表として試合に出ている以上、チームメートが恥ずかしくないプレーをしようと常に心掛けています」

― プロ野球選手としてのキャリアの中で最も影響を受けた人物は誰ですか?

「初めて3Aに上がった後に出会ったコーチです。当時打撃後の走塁で手を抜いてしまったことがあったのですが、その時コーチはとてもキツく私を叱ってくれました。全力でプレーすることの大切さという基本的なことをプロのレベルで教えてくれた初めてのコーチでしたので、すごく印象に残っています」

― エルドレッド選手が考える異国の地で成功するための秘訣とはどんなことですか?

「外国人選手として日本に呼ばれたということはスカウトの目に留まる『何か』があったということです。自分が持っているその『何か』を信じ、それをどれだけ出せるかということが大切です。また在籍したチームがどんな野球を目指しているのかということも理解しないといけません。ときには『何でこんなことをやっているんだ』と思うこともあると思います。ただその疑問をいろいろな人に聞いて、理由を理解して納得するということが大切です。『こんな事はしたことないからやらない』ということではなく、やってみて理解するというその姿勢が大切なのです」

― エルドレッド選手も日本ではそういった意識を持ってここまでプレーされてきたのですか?

「もちろんです。そういう努力をしていなかったら、来日3年目以降の契約はなかったと思っています。私の来日2年目の成績は決して良い成績ではありませんでした。それでも契約を結んでくれたというのは、その時にいたスタッフの方々が『チャンスを与えれば絶対に成績を残すはずだ』と信じてくれたからだと思います」