2005年に導入され、今年で20回目の開催となる『セ・パ交流戦』。カープにとって鬼門と言われることの多かった交流戦だが、通算成績を振り返ると、山あり谷ありの戦いを繰り返してきたことがわかる。今回はブラウン監督体制から野村謙二郎監督体制に切り替わった2008年から2011年までを振り返る。
◆2008年・交流戦6位(24試合13勝11敗)
4年連続で初戦を落としたものの、2008年の交流戦は記録の面では明るいニュースが多かった。
圧巻だったのが、ポスト黒田博樹を期待されて入団したルイスの快投だ。期間内だけで5勝をマークし、岩隈久志(元・楽天)と共に交流戦最多勝投手となり、抑えでは永川勝浩が岩瀬仁紀(元・中日)と並んで10セーブ。こちらも交流戦最多セーブとなった(球団3人目の100セーブにも到達)。
6月18日の日本ハム戦では、当時プロ2年目の前田健太がプロ初勝利を記録。打者では東出輝裕、栗原健太ら主力が打率で上位にランクインし、阪神へFA移籍した新井貴浩の穴を埋めてみせた。
ホームを5割、ビジターは12球団1位の7勝5敗という成績で交流戦を乗り切ったカープが、鬼門の交流戦で初めて貯金の上積みに成功した。
◆2009年・交流戦3位(24試合14勝9敗1分)
オリックスとの開幕戦で、大竹寛が球団新の31回連続無失点を記録した。その後も好調をキープして最終的に5月31日の楽天戦の6回途中までセ・リーグ歴代6位となる43イニング連続無失点を記録。守護神の永川勝浩が西武戦で球団新の139セーブをマークするなど投手陣の安定感が際立った。
6月11日のロッテ戦でNPB史上最多の1イニング15失点を喫するなど記録的な大敗(2対23)も見られたが、ホームで勝負強さを発揮して9勝3敗と大きく勝ち越し。トータルで14勝9敗1分、それまでの最高順位・3位でフィニッシュした。