今季カープの特徴として挙げられるのが、2018年ドラフト組の躍進だ。昨年、いち早く一軍で結果を出したドラフト1位・小園海斗に負けじと、各選手がそれぞれのフィールドで猛アピールを続けている。
その中で小園に続き、高卒2年目で一軍デビューを果たしのは7位指名の羽月隆太郎。大卒組の島内颯太郎(2位)、正隨優弥(6位)、大盛穂(育成1位)も、一軍の舞台で結実の時を迎えようとしている。
となれば気になるのが3位入団の林晃汰と、4位入団の中神拓都だ。林はウエスタン・リーグで本塁打(6本)、打点(26)の二冠(9月10日現在)。中神も打率は2割台前半とはいえ、28試合に出場し連日アピールを続けている。
中神は高校時代に投手と内野手の二刀流として活躍し、激戦区である内野手で小園と共に将来を嘱望されている存在だ。ここでは泥まみれになりながら充実の日々を過ごす、背番号56のルーキーインタビューをお届けする。
(『広島アスリートマガジン2019年7月号』)
◆レベルの差を痛感しています。特に一番差を感じるのはスピード感です
─ プロ野球選手になってから、ここまでの手応えと課題を教えてください。
「走攻守、全部で現状では全く通用していないなと思います。当たり前ですけど、レベルの差を痛感しています。特に一番差を感じるのはスピード感です」
─ 由宇や大野での練習を拝見していると、玉木朋孝二軍内野守備・走塁コーチからの、熱心な指導を受けられています。
「すごくきついですけど、そのおかげで自分もプロの速いゴロにもついていけるようになってきました。何事も基本は大事だと思っていますし、何より自分のためにこれからも食らいついて練習していこうと思っています」
─ 玉木コーチから、具体的にどのようなことを指導されているのでしょうか?
「とにかく下半身、足を使って、低い姿勢で守るということを、常々言われています」
─ 現在は高校時代に守っていたショートではなく、主にサードを任されています。やりにくさを感じますか?
「現状自分は打球のバウンドにタイミングを合わせるのが下手なんです。ショートは打者と少し距離があってどのタイミングで打球に入ったら良いかまだ悩んでいる分、今はサードの方が守りやすいです。サードは強い打球がきますが、体で止めればアウトになりますから」