◆海外からのFA加入

 ただ海外からのFA加入という意味では、2014年にヤンキースをFAとなった黒田博樹を、2022年にはパドレス傘下・チワワズをFAとなった秋山翔吾を獲得している。日本球界を表明した秋山に対しては古巣・西武を含む複数球団が獲得に乗り出したが、カープに電撃加入することが発表されると、プロ野球ファンの間には驚きの声が上がった。

 また、カープのFAの歴史は『主力選手流出の歴史』と言っても過言ではない。

 FA制度導入2年目の1994年に左腕エースの川口和久が球団史上初のFA権行使を宣言し、巨人へ移籍。1999年には主砲の江藤智が巨人、2002年には金本知憲が阪神へと移籍した。さらに2007年には、エースの黒田博樹が球団史上初めてメジャー挑戦を決め、4番の新井貴浩が阪神へ。投打の主軸を同時に失う憂き目にあった。

 その一方で、新井や大竹寛の人的補償で獲得した赤松真人や一岡竜司がチームの主力として活躍し、球団史上初の三連覇に貢献。近年ではその類稀な打撃で主力として打線の中心を担った西川龍馬、先発もロングリリーフもこなしブルペンを支えたタフネス右腕・九里亜蓮のFA移籍もあったが、一方で現役ドラフトで獲得した辰見鴻之介が快足を武器に活躍するなど、新戦力の台頭も見られている。

 必ずしもマイナスばかりではないところに、プロの世界の『移籍劇』のおもしろさがあるとも言えるだろう。

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