佐々岡カープ初年度に飛躍を遂げたプロ3年目の右腕・ケムナ誠。シーズン途中に一軍昇格を果たすと、勝ち継投の一角を担うまでの存在へと成長を遂げた。課題と収穫が入り混じる貴重なシーズンを過ごした背番号29に、今季の手応え、そして2021年への意気込みを聞いた。

塹江敦哉と共に、終盤のブルペン陣に欠かせない戦力として活躍したケムナ誠投手。

◆初の40試合以上登板。リリーフとして一定の手応え

— 2020シーズンはケムナ投手にとってどんな1年でしたか?

「自分の中ではもうちょっとできたかなと思っています。キャンプは一軍スタートということで期待をしていただいたにも関わらず、開幕一軍から漏れてしまったことがとにかく悔しかったですね」

— 開幕した時点で、ご自身の中で焦る気持ちなどはあったのでしょうか?

「自主トレまでは良い形で来ていたので、どこで歯車が狂ったのかは自分でもよく分からない部分があります。断定はできませんが体重を増やしたことが結果的に空回りにつながってしまったのかもしれません」

— シーズンを終えてみて、収穫はどんな点が挙げられますか?

「ストレートをゾーンに投げ込むという目標を必死にやってきた中で、打者から芯で捉えられた打球が少なかったのは自信になりました」