3年ぶりに茶島雄介が期限付き移籍先の千葉からサンフレッチェに復帰した。昨季はJ1ではキャリアハイとなる29試合に出場するなど、地元広島のクラブで躍動。6季ぶりのタイトル獲得に向け、万能MFがピッチ上を縦横無尽に駆け巡る。

体が大きくないこともあり、学生時代から当時バルセロナのイニエスタやシャビのプレーを参考にしていたという茶島雄介選手。

◆今季の目標は5ゴール、5アシスト

——今年のキャンプは2日目から実戦練習に入りました。

 「ゲーム中心でやっていくと聞いていたので、毎年そうですけど今年は特にキャンプインから動けるような準備はしていました。ケガなくここまで来れているので、準備としては良かったと思います」

——ゲームの中で問題なくフィジカルの部分もつくれましたか?

 「自分としてもここまで走らないキャンプは記憶にないので、どういう風にやっていくかというのも手探り状態ですけど、意外とすんなりゲームをこなせていますし、ただ走るだけよりもサッカーでコンディションを上げていく方がメンタル的にはいいですね。もちろん体は楽ではないですけど、楽しみながら練習できているのは大きいです」

——今年は4バックを採用されていますが、戦術の落とし込みという部分ではどうでしょうか?

 「まだ始まったばかりですし、慣れてない部分は当然あると思います。ここ最近は3バックでずっとやってきたチームなので、システム変更で選手との距離感だったり、立ち位置がいつも違うということで多少の違和感を持ちながら各選手がやっているところもあると思います。でも、そこはやっていきながら選手が考えることで慣れてくると思いますし、その上でシステムを変えたことによる良い面を意識しながらチーム全体で進化していければ良いと思いますね」

——より攻撃的な戦術を取り入れるわけですが、昨季までの決定力不足と言われる要因はどこにあったと思いますか?

 「昨年はボールをしっかり持って、ある程度はどのチームとも戦えるという自信はついたと思います。ただ相手のゴール前の精度、そこはもっと上げていかないとダメですよね。とくに相手がゴール前に退いて守りを固めたときは、すごく点を取るのに苦労しました。そういうときはもっと阿吽の呼吸ではないですけど、味方の選手同士が相手の分からないタイミングで仕掛けていくプレーを練習の段階からもっと積み重ねていかないといけません。例えば自分だったら外からクロスを上げるときも、中の状況を見て1、2、3のタイミングでクロスを上げると相手にも予想がつきます。そこでちょっと入れるタイミングを変えるとか、それは相手は分かっていないけど味方は分かっているというタイミングをもっと練習で擦り合わせたいですね。そういうアイデアやプレーを増やしていければ、得点チャンスも増えるし得点数も上がっていくと思いますね」