いよいよ目前に迫ってきた2021年のプロ野球開幕。今回は、攻守両面で欠かせない存在である菊池涼介について、カープOB笘篠賢治氏に語ってもらった。

2016年に最多安打のタイトルを獲得している菊池涼介選手。

 ついにシーズンが開幕します。「今季はタナキクに頑張ってもらわないといけない」というのは何度も言ってきたのですが、今回は菊池涼介について触れていきましょう。

 守備については、もう言うことはないでしょう。もちろん人間なのでエラーは出てしまうものですが、無失策の記録がどこまで続くのかにも注目したいですね。今年は守備はもちろんですけど、攻撃でどれだけやってくれるかでチームの順位が変わってくるでしょう。

 3月17日のヤクルト戦(11対0で勝利)で、ようやく打線が爆発しました。このような大量得点に結びつけるには、やはり2番の菊池がしっかりと繋ぐことが重要になってきます。菊池が繋いで、クリーンアップで走者を返す。この形が理想ですよね。

 キャンプや練習試合を見ていて、打撃はリーグを3連覇していたときのような良い状態を保っているように見えます。あとは技術云々ではなく、気持ちの部分が大きいでしょう。

 これは菊池に限った話ではないのですが、初球から打つのも良いけれど、難しい球を泳がされたようなスイングで打ち上げてしまったりするのは非常にもったいない。腰の入った、それこそフルスイングできる体勢での初球からの攻撃なら良いですけどね。体勢を泳がされないためにも、ボックス内でいかに集中力をキープできるかが重要になってくるでしょうね。