ドラ1ルーキーの栗林良吏がデビューから10試合連続で無失点を記録した。開幕から現在まで10試合に登板し、積み重ねたセーブは6(4月21日現在)。圧巻の投球内容でリーグトップの数字を弾き出している。

新人離れしたマウンドさばきで、完璧な火消し役を全うしている栗林良吏投手。

「僕は今年24歳で、カープのなかでは若手と呼ばれないかもしれないので、1年目から結果を残さないとすぐに置いていかれるという危機感は持っています」

 鳴り物入りの入団ながら、開幕前は重圧も感じていた。しかしながら現在は、マウンド上でルーキーとは思えない空気を醸し出している。

 開幕からの連続無失点の日本記録は、2016年に田島慎二(中日)がマークした31試合。“開幕から”という言葉を取り除けば、2006年に藤川球児氏(元阪神)が記録した38試合が最長だ。

 この二人と対比すれば、まだ3倍以上の開きがあるが、ルーキーに限れば2019年に甲斐野央(ソフトバンク)が残した13試合(日本記録)が最長。リリーフ陣が課題と言われた開幕前が嘘のように、ドラ1右腕が新守護神としての責務を完璧に果たしている。