主砲として結果を残すも、チームとしては2年連続でBクラスに終わった昨シーズン。今季から鈴木誠也は野手キャプテンに就任し、3年ぶりのリーグ制覇を目指すペナントレースに臨んでいる。ここでは全てをプラスに変えて進化を続ける背番号1の、シーズン開幕前のコメントを再録する。

球団歴代2位となる26歳8カ月で通算150本塁打を達成した鈴木誠也選手。

 カープは今季、2009年以来12年ぶりにキャプテン制度が復活した。野手キャプテンに鈴木誠也、投手キャプテンには大瀬良大地がそれぞれ就任。ここ数年若手が台頭し、生まれ変わろうとするチームを、3連覇を支えた投打の中心である2人が牽引する役目を担うことになった。

 そして迎えた2月1日、春季キャンプは野手キャプテンである鈴木の声出しで幕を開けた。首脳陣、選手、スタッフが集まった円陣の中心で、抱いていた思いをチーム全員に届けた。

 これまでの鈴木は打線の主軸としてプレーでチームを牽引してきた。しかしキャンプ初日の鈴木の行動は、今季から左胸にキャプテンマークを纏ったことで生まれた、自覚の現れだったのかもしれない。

「キャプテンマークを背負うからと言っても心境面に特に大きな変化はありませんが、(大瀬良投手と)2人でチームを引っ張っていきたいと思っています」