◆結果を出すために大事なのはメンタルの保ち方

今季、クローザーに任命された栗林良吏投手。ストレート、カットボール、フォークを操り打者を翻弄。一年を通しての活躍が期待されている。

 次にクローザーに抜擢されたルーキーの栗林良吏投手。球威のある速いストレートと落ちる球が持ち味なので、クローザーとしてやっていける素質を持っていると思いますし、開幕からここまで、順調に結果もついてきています。

 フォークボールが注目されていますが、ストレートの質が良いからこそ、フォークボールで空振りを奪えているのだと思います。あと栗林投手は、人間性がとにかく素晴らしい。取材をさせてもらった時も感じましたが、受け答え、話し方、立ち居振る舞い。そこが本当にしっかりしているなと感じました。

 フォークボールを投げて背番号20。さらに1年目から守護神抜擢ということで、永川勝浩一軍投手コーチの面影を重ねる方も多いと思います。現役時代の永川投手コーチが投げていたフォークボールは落ち幅もあり球も揺れる、非常に特徴のある球でした。同じ守護神を経験した人がコーチとして側にいてくれることは、栗林投手にとって大きいと思いますし、クローザーとして投げていくうえでさまざまな引き出しを増やしてくれるのではないでしょうか。

 また、クローザーとして結果を出し続けるために一番大事なのはメンタルの保ち方だと思います。クローザーは一歩間違えば、一瞬で勝敗の行方をひっくり返してしまう大変なポジションです。それだけに、メンタルの在り方、気持ちの切り替え方が大事だと思います。

 長いシーズン、良いことも悪いことも含めてルーキーの栗林投手にとっては全てが貴重な経験です。ほかの選手が味わえない経験ができていることをプラスに捉えて、託された役割を全うしてもらいたいですね。