◆高橋昂也のキレで勝負する投球に期待

 今シーズンの一軍投手陣は、若い選手の活躍がとにかく目立ちます。特に、先ほど挙げた栗林を含め、森浦大輔と大道温貴の新人投手3人が、開幕からずっと一軍で投げ続け、チームに新しい風を吹かせてくれています。森浦と大道は、試合を重ねると失点を喫する登板も出てきましたが、それも良い経験と捉えて、持ち味を損なうことなく、攻める投球を続けてほしいですね。

 若手でいくと、高卒5年目の高橋昂也の復活も大きかったですね。左肘のトミー・ジョン手術を受け、長いリハビリを経て今季一軍に帰ってきましたが、先発として非常に安定感のある投球を見せてくれています。

 手術をする前は150キロ近い球を投げていましたが、手術後は肘の負担を考え投球フォームを見直し、球速ではなく、キレとコントロールで勝負しています。一軍で結果が出ているだけに本人も手応えを感じているのではないでしょうか。

 そして、高橋昂の先発入りは、同じ先発左腕の床田寛樹にも良い刺激になっているはずです。これまで以上に負けられない気持ちが生まれるでしょうし、結果を出すため、登板に向けた準備の意識も自然と高まるはずです。

 濃厚接触者判定(PCR検査は陰性)を受け現在は戦線を離脱をしていますが、復帰したときはまた先発ローテの一角に名を連ねてほしいですね。