東京五輪による中断期間に入ったカープ。カープOBの笘篠賢治氏に、巻き返しを図る後半戦に向けて、起用が注目される捕手争いについて話を聞いた。

5年目の飛躍に期待がかかる、カープ・坂倉将吾選手。

◆捕手には坂倉の固定を提案。自覚を持たせる絶好の機会

 捕手の起用法は、シーズン後半戦に向けて、首脳陣に検討してもらいたい部分です。正捕手の會澤翼がケガで離脱してから、坂倉将吾と石原貴規の2人を起用する試合が多いですが、個人的には坂倉をレギュラーとして起用してもらいたいと思っています。

 坂倉はプロ4年目の昨年、47試合でスタメンマスクを経験し、打率.287、3本塁打、26打点を記録。一昨年まで捕手スタメンはゼロでしたが、“打てる捕手”として大きな飛躍を遂げました。

 カープには将来有望な捕手が多いですが、これまでの実績、そして打撃を考えても、坂倉が會澤の後釜を担う一番手です。なので坂倉を1試合でも多く捕手として起用して、レギュラーの自覚を芽生えさせてもらいたいですね。

 もちろん石原も素晴らしい捕手ですが、まだまだ相手に嫌がられる配球はできていないと思います。首脳陣も、坂倉と石原に経験を積ませて切磋琢磨させるのが狙いでしょうが、どっちつかずの起用になっている感じもします。

 熾烈を極める捕手争い。東京五輪による中断期間の間に、首脳陣が後半戦に向けてどんな起用を考えていくか、注目したいと思います。