サンフレッチェ広島OB・吉田安孝氏がチームに対する愛情と情熱をぶつける全力コラム。今回は、8月下旬以降の試合をもとに、ベテラン柴崎晃誠の存在感、ブラジル人選手の連携について振り返る。
◆好調だったブラジル人選手。復活し反撃の狼煙を上げよ
川崎戦以降、ベテラン・柴崎の出場機会が増えています。技術の高さ、特にボールの収め方は光るものがあります。ボールを受ける場所ひとつ取ってもよく考えていますし、攻撃の選択肢を増やし、相手守備陣に迷いを与えるプレーはさすがの一言です。
同じ中盤でその卓越したプレーを突き詰めて魅せているのが神戸のイニエスタでしょうね。相手が一番嫌がる動きを絶妙なタイミングで入れてきます。難しいボールでもスムーズなファーストタッチで、スッとボールを収めることができる技術には感心させられます。
無駄な力が入っておらず、全ての動きが連動していて滑らかで、とにかく美しい。『美しいものは正しい。正しいものは美しい』という言葉がありますが、サッカーにも通ずるものがあると感じずにはいられません。
そして、ここ数試合で、ブラジル人選手達がドウグラスを中心にまとまってきたと感じています。大分戦2得点のサントスはもちろん、ハイネルの動きにも目を見張るものがありました。ただ残念だったのが神戸戦のレッドカード。状態が良かっただけに不要なカードでした。このあたりは冷静にプレーしてもらいですね。
またサントスは足の違和感で神戸戦を欠場しましたが、続く横浜FM戦では途中出場でプレーし、その不安を払拭してくれました。大分戦の2得点をきっかけに、これからも1点でも多くの得点を叩き出し、チームを勝利に導いてほしいと思います。