秋季中国地区高校野球大会・準決勝が山口県・山口マツダ西京きずなスタジアムで行われた。

 第一試合では秋季広島大会3位の広陵が、岡山学芸館(岡山)に7対4で広陵が勝利し、第二試合では広島商業が倉敷工(岡山)に9対6で勝利して決勝進出を果たした。

広陵の1年生4番・真鍋は4打点の活躍を見せた。

 勝利した2校は今大会決勝進出を決め、春のセンバツ甲子園出場にグっと近づいた。両校は2002年の春のセンバツ甲子園に揃って出場しており、20年ぶりの2校同時出場も期待される。

 第一試合で勝利した広陵は1点を追う3回、2死から3番・内海優太が三塁打を放つと、4番・真鍋慧のタイムリーなどで2点を奪い逆転。同点で迎えた5回には相手バッテリーのミスで勝ち越すと、7回には満塁のチャンスで真鍋が走者一掃の3点タイムリー三塁打を放ち、岡山学芸館を突き放した。1年生の4番・真鍋はこの日4打点と存在感を見せつけた。

 投手陣は先発の森山陽一朗が制球に苦しんだ。5回途中で左腕の中谷悠太にスイッチし、終盤7回からは内海につないで逃げ切った。勝利した広陵・中井哲之監督は「(夏に)負けた3年生がすごく練習に参加してくれて(勝てたので)すごく嬉しいです。明日も必ず勝ちたいです」と、明日を見据えた。

 また第二試合では、秋季広島大会優勝の広島商業が終盤に底力を見せた。試合は初回から倉敷工業が1点を先制すると、続く2回、5回にいずれも2点を追加するなど、序盤から劣勢だった。3回に2点を返し1点差とするも、その後得点を奪えず。

 しかし終盤8回、無死満塁のチャンスから2点を奪い、再び1点差まで詰め寄ると、なお1死満塁の場面で代打・竹下偉麿琉の2点タイムリーで逆転に成功。この回一挙7点を奪う猛攻を見せた。その後1点を失ったが、最後は逃げ切った。

 終盤の逆転で決勝進出を決めた広島商業・荒谷忠勝監督は「序盤は流れが悪かったが、選手たちがよく我慢してくれた。(8回について)総力戦と見ていた。(代打で逆転タイムリーの)竹下には思い切ってこいと声をかけました。(センバツについて)あくまで選抜ですので、選んでもらえるような戦いをしていきたい」と試合を振り返った。

 明日31日に行われる決勝は広島県勢の戦いとなった。広陵は2018年以来、対する広島商業は1993年以来となる中国大会優勝を目指す。