10代の頃から日本代表としてプレーし経験が豊富で、レジーナではゴールに絡むプレーが期待されている川島はるな。仙台・神奈川では主力として活躍し、中盤のキーマンを担ってきた。WEリーグ元年となった2021年、レジーナに完全移籍。広島でさらなる飛躍が期待される攻撃的MFの声を届ける。

ベガルタ仙台レディース、ノジマステラ神奈川相模原を経てレジーナに加入した川島はるな。

◆後半戦に向け、攻撃の軸として期待が高まるMF

─レジーナの中盤を担う川島選手が、サッカーを始めたきっかけを教えてください。

「家族の影響が大きいです。兄と弟が二人ともサッカーをしていて、父も好きだったのでサッカーは身近なスポーツでしたね。あと、ロナウジーニョ(元ブラジル代表)のプレーを見て、あんなプレイヤーになりたいと思ったのも、サッカーを始めたきっかけの一つです。今でもロナウジーニョは憧れの選手なんです」

─川島選手は日本代表歴も豊富です。10代の頃から代表でプレーした経験は、サッカースタイルに影響を与えていますか?

「ありがたいことに、早くから海外の選手と一緒にプレーする機会をいただけたのでプレーの視野が広がりました。レジーナの一員となった今でも、その頃の経験が活きていると思います。ただ悔しい経験もありました。日本開催だったUー20女子W杯(2012年)は、最終選考で漏れてしまったんです。その時は、それまでのサッカー人生で一番落ち込んでしまって……自分自身を見つめ直すタイミングになりました」

─川島選手にとっては非常に悔しい経験だったと思いますが、その悔しさをどう乗り越えてこられましたか?

「練習やプレーで何かを変えたということはありません。ただ意識が変わりました。私自身が代表に選ばれなかっただけで、チームのみんなは練習を重ねてどんどん上手くなっている。そんな周りの選手の姿に影響を受けて、“ここで止まっていられない”、“より上のレベル、高みを目指すために、今はサッカーを続けることが大切”と気持ちを切り替えることができました」

─仙台、神奈川でのプレーを経てレジーナに加入されました。レジーナのサッカーのどんな部分に魅力を感じていますか?

「後ろからつないで、ビルドアップをしてゴールを目指すというのがレジーナのサッカーだと思います。その中でもサイド攻撃のスタイルは、私が今までプレーしてきたチームにはないものでした。やっていてすごく楽しいですし、パスがつながってゴールが決まった瞬間は、見ているお客さんも楽しいんじゃないかと思いますね」

─影響を受けている選手はいますか?

「2011年のW杯で優勝経験のある近賀(ゆかり)選手です。一緒にプレーするなかで、勉強になる部分がたくさんあります。試合中や練習中にチームを鼓舞する声やサッカーに取り組む姿勢もそうですけど、経験のある選手がチームにいるだけで、チームの雰囲気が変わりますね」

─では続いて、チームで一番仲の良い選手を教えてください。

「仲が良いと思っているのは(笑)……、増矢(理花)選手です。増矢選手とは15歳の頃から一緒のチームでプレーしていたということもあり、広島でも仲良くしています」

─リーグ戦はこれからも続いていきます。サポーターにどんなプレーを届けていきたいですか?

「MFとして、試合中、いろんな場面に顔を出し、攻撃の起点となるプレーを増やしていきたいと思っています。これまで以上に積極的に得点に絡んでいきたいと思っていますので、特にゴール付近でのプレーに注目してもらいたいですね」

◆プロフィール
#7 川島はるな
かわしま・はるな/ 1993年4月12日生 静岡県出身/MF/156cm・44kg
JFAアカデミー福島1期生で、代表経験が豊富な選手(2009 AFC U-16女子選手権、2010 FIFA U-17女子W杯、2011 AFC U-19女子選手権)。ベガルタ仙台レディース、ノジマステラ神奈川相模原を経て、2021年にサンフレッチェ広島レジーナに加入した。