4年ぶりのリーグ優勝に向けて、オープン戦を戦うカープ。OBの笘篠賢治氏に、3月のオープン戦を見て感じたことについて聞いた。
◆秋山の術中にハマらず逆方向に長打
鈴木誠也が抜けたことで4番を誰が打つか気になるところです。
オープン戦前半はルーキーの末包昇大を4番に据えていましたが、本来であればもう少しプレッシャーのかからない打順で使ってあげたいところでした。そこで結果を残した上で、4番を任せてみようとなっても決して遅くはないですからね。
現役時代、1年目に言われていたのが、オープン戦は選手の弱点やここにツボを持っているなど、打者の特徴を確かめる時期だから、相手チームからしたら打たれてナンボということ。逆に打ってくださいくらいのスタンスです。そして、これは実際にそうでした。シーズンに入ったらガラッと配球が変わるんです。
末包ですが、15打席連続無安打という時期もありましたが、9日の阪神戦で秋山拓巳から放った逆方向への二塁打。あれは良い狙いの打撃でした。
秋山は、緩急、出し入れ、奥行きを使った投球が持ち味で、チームとして苦手にしている投手の一人。末包にとっては初めての対戦だったので、苦手なイメージを持たず打席に入れたのかもしれません。引っ張りに行くと、秋山の術中にハマってしまいますからね。今季も何度も対戦していくでしょうから、キーマンになってくれるとうれしいです。
新外国人選手のマクブルームの来日も決まり、ここから本当の開幕スタメン争いが始まります。どのような打順でシーズンを迎えるか、楽しみに見守りたいです。