昨季まで、鈴木誠也が担っていたカープの4番。主砲が抜けた穴が心配されたが、その4番にシーズン序盤から座っているのが新外国人選手のマクブルームだ。
パワーが自慢だが、決して大振りはせず、“つないでいく”チーム打撃で勝利に貢献。29試合連続出塁を達成し、5月には自身初の満塁本塁打を放つなど、今やカープ打線に欠かせない存在となっている。
チームメートからも愛されるナイスガイの思いを、独占インタビューで届ける。
◆「常に自分でいることを忘れずに」エルドレッド氏からのアドバイス
─担当スカウトのエルドレッドさんはカープ在籍7年間で133本塁打を放ったスラッガーです。日本でプレーするにあたり、エルドレッドさんからはどんなアドバイスがありましたか?
「いろいろな話をしていただきましたが、一番印象に残っているのは、『自分が持っている以上のものを見せる必要はない』というアドバイスです。初めての環境、初めての人たちの前でプレーすることになるので、自分が持っている以上のものを見せようとするのではなく、常に自分でいることを忘れないようにと助言されました。また試合は毎日続いていくので、自分自身でいられるようにリラックスして目の前の試合に向かっていくよう言われました」
─日本で暮らしていくうえで、気持ちの切り替えの面ではどんなリフレッシュを意識していますか?
「自転車に乗ってサイクリングを楽しんでいます。広島の街中をまわって、そこで暮らしている人々を眺めたり、建物や施設を見たり……。自転車で街中を散策することが、今の自分にとっては、良いリフレッシュの時間になっています」
─ちなみに広島に来て好きになった食べ物はありますか?
「そうですね……やっぱり焼肉が一番最高です(笑)」
─広島の街の印象はいかがですか?
「広島は決して大きな街ではないですが、アメリカから来た自分を温かく迎え入れてくれる、本当に素晴らしい街だと思っています。また、マツダスタジアムでプレーできていることにも大きな喜びを感じています。最高の街、最高の場所で野球ができていることに感謝しています」
─これまでいろいろな球場でプレーされてきたと思いますが、カープのホームグラウンド・マツダスタジアムの雰囲気はどう感じていますか?
「マツダスタジアムの素晴らしいところは、球場に駆けつけてくださったファンのみなさんが、例え試合に負けていたとしても、どんな場面でも僕たち選手に声援を送ってくださることです。ファンのみなさんの声援を聞くと、自然とプラスアルファの力が湧いてきます。そして、マツダスタジアムは自分が今までプレーした球場の中でもトップ3に入る素晴らしい球場だと思っています。これだけ素晴らしい場所でプレーすることができて、広島、そしてカープを好きにならないわけがありません」
《プロフィール》
ライアン・マクブルーム
1992年4月9日生、アメリカ出身
190cm・99kg/左投右打/内野手/30歳
ウェストバージニア大-ロイヤルズ-広島
【今季成績】 60試合 打率.265 57安打 6本塁打 31打点