―広島ではどんなプレーを心がけていこうと考えていますか?  

「自分の良さは“ボールに絡み続ける”ことで発揮できると思っています。そういったプレーの中で、チャンスがあればシュートを狙ったり、攻撃の起点になるパスを出していければと思います。このあたりは自分の強みだと思っているので、どんどん発揮していきたいと思います」

―甲府での1年間で、自信をつけた部分も大きいのではないですか?

「そうですね。今はすごく自信があります。これまで経験の少なかった2ボランチでシーズンを通してプレーできたことは大きかったですね。しっかりとスペースのケアをすることや、守備やバランスを見るところなど、多くの学びがありました」

― 再び背番号7を背負うことになりましたが、以前7番をつけていた森﨑浩司アンバサダーと話はされましたか?

 「また7番を背負わせてもらえることになりました、と報告したら、『岳らしく楽しんでほしい』という声をかけてもらいました。この言葉で肩が軽くなったというか、自分らしくやっていこうと思うことができて、すごくありがたかったです。今までは、成長した姿を見せないといけないという思いや、期待に応えたいという気持ちが大きくて、肩に力が入りすぎていたのかもしれません。今は“ここで結果を出さないと広島でプレーできるチャンスはもうこないかもしれない”と感じている分、吹っ切れた気持ちで臨めています。これは今までになかった感覚で、とにかく楽しんでサッカーをしようという気持ちが強いです。きっと今シーズンは、良い意味で、力を抜いてプレーできると思います」

―野津田選手は広島きっての生え抜きなだけに期待が大きいです。

 「期待やプレッシャーが大きい中でもやっていかないといけないのがプロですから、期待を超えるような活躍をしないといけないと思っています。でも、それが重荷になりすぎないように、自分らしくプレーすることも大事です。期限付き移籍で広島を離れた期間があるからこそ、今の自分があります。リラックスして挑む気持ちも忘れずに、成長した姿を見せていきたいと思います。また、広島でのプレーを通して、サッカーが楽しいと思ってくれる子ども達が一人でも増えたらいいですね」