今シーズン序盤、自身キャリアハイとなる8勝をあげ、まさに先発の柱として投手陣をけん引した床田寛樹。
“左腕エース”として大きく飛躍を遂げようとしていた矢先の8月3日、試合中に右足首を負傷し、現在は無念の長期離脱を余儀なくされている。
ここでは、故障以前に収録していた左腕の声をお届けする。規定投球、二桁勝利を目指す床田の意識を変えた、指揮官からの “あるアドバイス” とは。
(※取材は7月下旬)
◆左腕の意識を変えた、指揮官からの助言
◆左腕の意識を変えた、指揮官からの助言
ー今シーズンのメンタル面での変化についてもお聞きします。マウンドに臨む際に考え方を変えたことや、特に心掛けていることがあれば聞かせてください。
「今までは、得点圏で『絶対にこの打者で抑えてやろう』と思うあまり、周りが見えなくなってしまうことがありました。もちろんその気持ちも大切だと思いますが、今シーズンは、そうした場面でも無理をせず『次の打者で勝負をしてもいい』と考えられるなど、冷静に周りが見えるようになってきたと思います。今のところは、そうした考え方の変化も、投球に良い影響を及ぼしていると思います」
ー最後に、首脳陣から受けたアドバイスで、特に印象に残っているものや、実際に投球に影響を与えているものがあれば教えてください。
「以前から佐々岡(真司)監督には、僕の『器用すぎる』ところを指摘してもらっていました。手先で投げようと思えば投げることができてしまうので、そうしたところが良くないと言われていました。ようやく今シーズンになって、体全体で投げることができるようになりましたが、いまだに気を抜くと手先で投げてしまいそうになることがあります。そういう部分も含めて、『最後まで気を抜かずにやれば、絶対に二桁は勝てる』と言っていただけていたので、今は佐々岡監督のそのアドバイスを活かした投球ができているのではないかと思っています」
《プロフィール》
床田寛樹●とこだ ひろき
1995年3月1日生/兵庫県出身/181cm、90kg/左投左打/投手
箕面学園高-中部学院大-広島 (2016年ドラフト3位)
【今季成績】(※8月15日時点)
一軍/17試合 8勝6敗(1完封)114回 74奪三振 防御率2.84