カープは25日、来季コーチに就任する藤井彰人氏の記者会見をマツダスタジアムで行った。 

10月25日にマツダスタジアムでコーチ就任会見を行った、藤井彰人ヘッドコーチ。

 藤井氏は、1998年ドラフト2位で大阪近鉄に入団し、2005年に楽天に移籍。2011年からは阪神で活躍した。

 2015年限りで現役引退後は、BCリーグ・福井ネクサスエレファンツ、阪神でコーチを歴任した。新井貴浩監督とは阪神時代の2011年〜2014年に同学年同士として、共に戦った仲だ。

 カープではヘッドコーチに就任する。かつて共に戦った新井監督の参謀として、チームに新たな風を吹かせる。

 以下、藤井ヘッドコーチ就任会見の一部をお送りする。

ー初めてカープのユニホームに袖を通されることになりますが、お気持ちからお聞かせください。

「すごく嬉しく思っていますし、その反面不安もあります。ですが今はワクワク、期待している自分が大きいです」

ーカープのコーチ就任の打診を受けたときはどんなことを考えられましたか。

「正直(新井)監督から連絡をもらったときは、びっくりしたのが正直な気持ちで、まさか自分が、僕でいいのかな?というのが本音でした。考えて、新井監督のためにと言いますか、新しいところでチャレンジしたいという気持ちにすぐなりました」

ー新井監督から直々に連絡があったということですが、どんな言葉でコーチ就任を要請されたのでしょうか?

「初めは、『わし、監督になるけぇ』と言われまして『おめでとう! 監督やるんや』という祝辞の言葉だったんですけど、『フジ、一緒にきてくれへんか』というふうに言われました」

ーその後、カープ球団の方とお会いになったかと思うのですが、球団からはどのような言葉をかけられましたか?

「これからの広島、若い力、下からの底上げが大事になってくるので、そのあたりを鍛えていってやってくれと言われました」

ー 一部報道では、ヘッドコーチというお話しが出ておりましたが、コーチとしての肩書きは公言されているのでしょうか。

「はい、ヘッドコーチをさせていただきます」

ーこれまでのコーチの立場とはまた違う視点で、ヘッドコーチは試合、チームを見ていかないといけないと思いますが、ヘッドコーチへの肩書きに対してはどんな気持ちですか?

「僕もタイガースで6年間、福井のBCリーグ(福井ネクサスエレファンツ)に行ったのもあるのですが、今言われたように、すごく立場が変わります。自分にできることは、難しいことはできないと思いますし、自分がやれることを精一杯やろうと思います。ただ、バッテリーコーチから、ヘッドコーチに変わるというのは、すごく重責だと思いますので、周りをしっかり見て、選手間とのコミュニケーションをしっかりと取って、もちろん監督もそうですけど、いろんなところに目配り、気配りしていきたいと思います」

ー今シーズンまで外からカープを見てきたことになるのですが、外から見たカープの印象はいかがでしたか?

「僕は敵だったのですが、すごく嫌なチームだったので、それが来年味方になると思うと、嬉しいです」

ー具体的にどういうところが嫌だなと敵の視点から見て思われましたか?

「能力の高い野手が多いと思いますし、そのあたりは心配していないです」

ー現役を退かれ、長い間コーチ経験がありますが、その中で自分が一番大事にしていたことは何ですか?

「“自分が今何がやりたいのか”を選手のときに相談できたらよかったなと思いました。自分はどうしてプロ野球で選手として活躍していきたいのか、良いところも悪いところもあると思うのですが、コミュニケーションが取れたらもっとよかったと思いますので、僕も初めて会う子も多いのではじめは力を入れたいと思います」

ーカープは4年連続Bクラスという位置に沈んでいるわけですが、そのチームの再建に向けて、藤井コーチの中で思い描いているのはどんなことでしょか。

「全然、そんなチームではないと思うので、優勝を目指して頑張りたいと思います」

ー新井監督の就任会見の際に、若手もフラットに見たいというお話があったのですが、選手にはどういうことを期待されますか?

「まだ、みんなと顔を合わせていないので難しいですけど、個人個人少しでもレベルアップしてくれたら、チームのためになると思います。野球人生は限られていると思うので、少しでもレベルアップできるように、手伝いをさせていただきたいと思います」

◆藤井彰人(ふじい あきひと)
1976年6月18日生まれ/近大付高ー近畿大ー大阪近鉄(1998年ドラフト2位〜2004年)ー楽天(2005年〜2010年)ー阪神(2011年〜2015年)