カープOBであり、現在はクリケット日本代表選手として活躍する木村昇吾氏の連載コラム。今回は、新井貴浩新監督が目指す野球を実践するうえで欠かせない“機動力”について語ってもらった。

新しくカープのコーチに就任した福地寿樹。ヤクルト時代の2008年と2009年には2年連続で盗塁王に輝いた。

◆福地コーチに期待したい盗塁を含めた走塁力の向上

皆さんこんにちは!昇吾です!

日本シリーズもオリックスの日本一で幕を閉じて、
野球の試合が無い日々に寂しさを感じてる今日この頃ではないですか?

はい、僕もその一人ですw

しかし!我らがカープも来年に向けて既に新たなスタートを切って、新監督に新コーチも迎えて新たな風を吹き込んでくれるワクワク感はこの時期だからこそ味わえる楽しみではないでしょうか!

新井貴浩新監督がどう言った野球をするかが非常に気になる所だと思いますが、実践的な試合などは来年の春季キャンプ辺りからなのでそれまでは中々見えて来ない…

いえいえ、もう新監督がどう言った野球がしたいかは明確に出ていると思います!
先ず一つ目は福地コーチの就任です!

カープのみならずヤクルトに移籍されてからも、
シュアなバッティングとあの走力は相手チームにとってもかなりの脅威で、
実際にマエケン(前田健太)がノーヒットノーランがかかった神宮でのヤクルト戦で、
福地さんのサヨナラヒットで逆転負けを喫した記憶があり、
相手にプレッシャーを掛ける術が幾つもある選手と言うのを見せつけられた試合でもありました!

そんな福地コーチに期待されてるのは盗塁を含めた走塁力の向上!

その中でも特に盗塁などの機動力を使っての戦いを繰り広げて行くんだと言う新井監督の強い意志が感じられます!

今のカープには脚の速い選手が多くいますが、
盗塁は脚が速いと言うだけでは成功しません。
スタート、中間走、スライディングと大きく3つに分けられるんですが、
どんな選手でも先ずスタートが上手く切れなかったら盗塁を成功させる事は出来ない!
裏を返せばスタートさえ上手く切れてしまえば成功率は格段に高くなる訳です。

僕がカープに在籍してた頃なら、梵や赤松はこのスタートが抜群に良かった!
もちろん脚はめちゃくちゃ速いんですが、
スタートしてからトップスピードに乗る迄が速いので中間走で余計な力を使わずにスライディングに持って来れる。

なのでスライディングも力まずに、お尻からでは無く脚の少ししか地面に接地しないので減速せずにベースに着くのでタッチをする相手野手からすると、怖いくらいの勢いで脚が入ってくる感覚になるんです。

福地コーチのヤクルト時代の盗塁をセカンドベース上でタッチするマッチアップをしましたが、
彼らと同じくスタートからトップスピードに乗る迄も速く、力感の無い走りで凄いスライディングでした!

しかも、年齢も30台半ばでのあの走力は、
単に脚が速いだけではない色んな理論や研究、スキルから成せる業だと思いますので、
その福地さんの走塁技術を新生新井カープで大きな武器にして、存分に相手の脅威になって欲しい!

そうなればV奪還は限りなく近い所まで手繰り寄せる!
ね、ワクワクして来るでしょ?w

もう一つはまた次の機会にでも!

ほな、また!

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◆ライター 
木村昇吾(きむら しょうご)
1980年4月16日、大阪府生まれ。尽誠学園高で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなど活躍。2002年ドラフト11位で横浜に入団。2007年オフに広島にトレードで加入すると、一軍に欠かせないユーティリティープレイヤーとして活躍した。2015年オフに西武にテスト生で入団。2017年にクリケットに転身すると、2018年にはクリケット男子日本代表強化選手団に選出された。クリケット界の世界最高峰であるインディアン・プレミアリーグ(IPL)での活躍を目指し、現在も競技を続けている。

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