◆海を渡った天才投手・前田健太

日米通算成績:355試合 144勝102敗6S 防御率2.80

 高卒2年目の2008年、前年まで佐々岡が背負っていたエースナンバー・18を託された前田健太。耳目を集めた右腕は、その重圧を力に変えて9勝をマーク。『地位は人をつくる』を地で行く活躍で、エースの座を射止めてみせた。2015年オフにかねてからの夢であったメジャーリーグに挑戦。カープのエースは世界のエースを目指して今も奮闘中だ。

◆投球術で打者を幻惑・野村祐輔

通算成績:172試合 71勝52敗 防御率3.38

 メジャー移籍した前田健太に代わり、2016年はエースとしてチームを引っ張った。突出した数字は少ないが、プロ入り110試合目での通算50勝到達は、前田の122試合を上回る球団最速記録。また166試合目での1000投球回到達は、前田に次ぐ2番目のスピードだ。近年は不本意なシーズンが続いているが、大瀬良大地とのエースの座を巡る激しい争いが期待される。

◆令和の力投派・大瀬良大地

通算成績:172試合 53勝35敗2S 防御率3.35

 年を追うごとにエースの風格が増している大型右腕。新人王を獲得したルーキーイヤー以降はリリーフに甘んじる年もあったが、2018年に才能を開花。自己最多の15勝をあげる活躍で、3連覇に大きく貢献し自らの手でエースの称号を引き寄せた。目標とする200投球回には到達していないが、昨季はエースの条件でもある完投数で両リーグトップの数字を弾き出した。