◆「子どもたちを守りたい」という思い

 昨年12月、DeNAで活躍する今永昇太投手が、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえを通じて、横浜市内の子ども食堂への活動支援を行うことを発表しました。

 今永投手はむすびえに200万円を寄付し、その寄付は市内約60カ所の子ども食堂の食費やその配送にかかる費用、子ども食堂を統括するネットワーク団体のホームページの作成など運営面にかかる費用に充てられることになりました。

 今永投手はこの発表に際し、社会貢献活動をしたいという思いをてより抱いていたことを明かし、「未来を担う子どもたちの安心・安全や健康が担保されていない事実を知った中で、子どもたちを守りたいと思った」と言います。また、このような活動をしながら野球でも活躍することで、子どもたちが野球に興味を持ってくれることにも期待を寄せており、「たくさん勝利に貢献して子どもたちに目指してもらえるような選手になれたら」と語りました。

 私共NPO法人ベースボール・レジェンド・ファウンデーション(BLF)でも支援先の調整などでこの活動をお手伝いさせていただきましたが、支援活動をしたくても何をどう支援すればいいか分からないという選手が多い中、今永投手の「球団のある地域の子ども食堂を支援したい」というビジョンはとても明確でした。

 現代の日本において7人に1人の子どもが貧困状態にあるという現状も今永投手にとっては衝撃的だったようで、「地域の子どもたちのためにプロ野球選手になった自分にできることがあれば」という強い思いを感じました。

 今永投手がその課題解決の場として選んだ子ども食堂については、おそらくみなさんもメディアなどで耳にしたことがあるかと思います。今回はその実態についてご紹介したいと思います。