北関東を中心に展開するプロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグ(以下BCリーグ)は4月8日のレギュラーシーズン開幕に向け、3月1日に監督記者会見を開催した。BCリーグに所属する8球団の監督が、今シーズンにかける熱い思いを語った。

ルートインBCリーグの監督記者会見に臨んだ8球団の監督

 昨シーズン、南地区を制覇した茨城アストロプラネッツを今シーズンから率いる伊藤悠一新監督は元NHK番組ディレクターという、監督としては異色の経歴を持つ。

 伊藤監督は「自分以外の監督はみなさんNPB出身の方で、子どもの頃に見ていた方々」と憧れを口にしながらも「自分がプロ野球の監督をするというのは新しいアプローチ。哲学を持って、経験を活かしたチームづくりをしたい」と意気込んだ。注目選手に栃木ゴールデンブレーブスから2021年に東北楽天へ育成選手として移籍し、今シーズンから茨城アストロプラネッツの一員となった石田駿をあげ、「NPBにもう一度チャレンジできるよう期待している」と目を輝かせた。

新就任の茨城アストロプラネッツ・伊藤監督は熱い思いを語った

 そんな茨城アストロプラネッツから王座奪還に燃えているのが、栃木ゴールデンブレーブスを率いる寺内崇幸監督だ。今季の目標に「5年目の監督は私が最長。栃木を盛り上げるだけでなく、BCリーグを盛り上げていきたい。BCリーグはNPB以外の唯一のプロ野球。価値の高い野球をしていくことと、良い選手をNPBに送り込むことで、球界全体を盛り上げられれば」と語った。

 今年の注目選手には、新入団の尾田剛樹外野手を上げ、「足のある選手で大学時代には首位打者も獲得している。NPBを目指せる逸材だと思う」と期待を寄せた。また栃木県宇都宮市出身の入江空投手には、「地元の選手が頑張ってくれると盛り上がるし、そのポテンシャルを持っている選手」と太鼓判を押した。

栃木ゴールデンブレーブス監督の寺内崇幸監督(元巨人)

 またファンから「今年の目標は?」の質問に、昨年プレーオフを制した信濃グランセローズの柳沢裕一監督は「BCリーグ制覇をできたが、日本一が取れていない。今年は日本一を取る」と力強く答えた。

福島レッドホープスを率いる岩村明憲監督(元ヤクルト・楽天など)

 2023年の対戦日程は3月3日に公式発表がされる予定。さらに公式戦の試合数、NPBファーム球団との試合数についても、およそ倍になる予定で調整が進んでいるという。「選手の可能性を増やすための施策であり、ファンのみなさんに球場に来ていただきたいという思いの現れ」と、BCリーグ村山哲二代表がリーグに架ける思いを語った。

 さらなる飛躍を目指して、全ての選手が夢を追うBCリーグの開幕はもう目の前。今年も各地での戦いに注目していきたい。

【BCリーグ開幕戦】
4月8日(土)
◆群馬ダイヤモンドペガサス–福島レッドホープス(群馬県高崎市 城南球場 13:00〜)
◆信濃グランセローズ–新潟アルビレックスBC(長野県長野市 長野オリンピックスタジアム 13:00〜)
◆茨城アストロプラネッツ–埼玉武蔵ヒートベアーズ(茨城県龍ケ崎市 TOKIWAスタジアム龍ケ崎 14:00〜)
◆栃木ゴールデンブレーブス–神奈川フューチャードリームス(栃木県宇都宮市 栃木県総合運動公園野球場 13:00〜)