10月24日に行われたプロ野球ドラフト会議で、オリックスから育成2位指名を受けた、栃木ゴールデンブレーブス(以下、栃木GB)の清水武蔵内野手。地元鹿児島から東京の国士舘高を経て、2022年に栃木GBに入団。独立リーグで結果を残し、2年後にプロの世界へ足を踏み入れることになった清水に、ドラフトを終えての思いを聞いた。(全2回・前編)

オリックスから育成ドラフト2位指名を受けた、栃木ゴールデンブレーブス清水武蔵

◆元NPB選手に出会って、自身の足りないものを考えるようになった

ーオリックスから育成ドラフト2位指名となりました。指名されたときの心境を聞かせてください。

「今季は、自分の中で良い成績を残せていたので、期待していた部分がありました。選ばれたときは素直にうれしかった気持ちと、本当にプロでやっていけるのかなという思いでした」

ーBCリーグで過ごした2024年シーズンは、どのような思いで取り組まれていたのでしょうか?

「今季、寺内(崇幸)監督(2024年シーズンで退任)と話した中で、目標を高めに設定し、打率.350、ホームランは15本と決めました。例えば、“15本打つ”と決めたら、10本打つのは気持ち的に楽ですし、“.350を打つ”と決めたら3割打つのは気持ち的に楽だし……というマインドですね。その中で、打率は目標をクリアできて、ホームランはあと1本で2桁というところまででしたが、前向きに取り組むことができました」

ー指名されたオリックスの印象を聞かせてください。

「オリックスの二遊間には、紅林(弘太郎)さん、太田(椋)さんがいたり、バッティングが良くて若い選手が多いイメージがあります。僕もバッティングが売りなので、勝負して追い抜いていかないといけないと思っています」

ープロへの志望はいつ頃からあったのでしょうか?

「野球を始めたときからプロ入りの目標を持っていました。レベルの高いところでプレーをすればプロ野球選手になるという夢に近付けるんじゃないかなと思い、東京の国士舘高への進学を決めました」

ー野球を始めた時からとのことですが、具体的に意識したはいつ頃ですか?

「独立リーグの栃木GBに入って初めて、“プロになるためにどうするか”ということを考えるようになりました。それまではただ野球をやって自分の能力をどう高めていくかということだけでした。栃木GBで、元NPB選手のコーチ陣に出会って、自身の足りないものについてを考えるようになりました。本当にプロに行きたいなら、追求しないといけないところを追求できていませんでした。寺内監督とも話をする中で、守備がまだプロの水準に達していないと分かったので、守備をもっと追求し取り組みました」

ー目標の選手はいますか?

「目標としては、ソフトバンクの今宮(健太)選手みたいな選手になりたいです。体型が似ていますし、同じショートのポジションでいて、打撃も、守備も上手い右打者という点ですね。あれくらいを目指さないとプロでは活躍できないと思います」

ーこれまで野球をしてきた中で、言われた印象的な言葉や、座右の銘があれば教えてください。

「中学校の頃、「誰でもできることを、誰にもできないぐらいやれ」と言われたのが印象に残っています。小さなことをコツコツ続けようという意味なのですが、これからも大事にしていきたいです。練習を毎日するのは当たり前ですが、私生活では、“トイレ掃除”を毎日続けています」

ーオリックスは大阪が本拠地ですが、大阪印象ややりたいことはありますか?

「“関西弁”を喋りたいですね。大阪に染まりたいです!」

ー栃木GBからは昨年、尾田剛樹選手が中日に指名され、1年目から活躍されました。指名されてから、連絡は取りましたか?

「尾田さんからは、「お祝いするからほしいもの考えといて」と連絡が来ました。まだ決めていませんが、「さすがプロ野球選手だなぁ」と思いました」(後編に続く)

 

●清水武蔵(しみず むさし)※栃木ゴールデンブレーブスでの登録名は武蔵
2003年4月14日生まれ ​鹿児島県出身
175cm・75kg/右投右打
国士舘高校−栃木ゴールデンブレーブス(2022~)−オリックス(2024育成ドラフト2位)