栃木ゴールデンブレーブス(以下、栃木GB)は、4月29日に福島レッドホープス(以下、福島RH)と対戦。両軍計30安打が飛び交う乱打戦を15対8で栃木GBが制した。

栃木ゴールデンブレーブス 中村星哉

 試合は序盤から大きく動く展開になる。栃木GBは2点を追う2回裏、今季初スタメンに抜擢された7番・優晟の2点本塁打で同点に追いつき、主導権を譲らない。その後2対5と再びリードを許すも、好調の栃木GB打線は4回に8番田代優翔、9番星哉、1番主将・小倉由靖の3連続適時打で4点を奪い、6対5と逆転に成功した。

 6回に2点を失い、三たび1点を追う展開となるが、菅野秀斗の2点本塁打が飛び出して逆転。8回には田代の適時打と星哉の今季第2号3点本塁打で突き放して、ダメを押した。

 この試合で5打数3安打4打点と大活躍を見せた高卒ルーキー星哉は、ここまでリーグ戦は3試合の出場ながら、既にBC-Eastトップの本塁打を放っている。また遠くに飛ばすだけでなく、ここまで打率5割で一度も三振を喫していないセンスも魅力だ。さらにNPBチャレンジカップでも複数安打を記録する試合があるなど、NPBの投手を相手にも高い対応力を見せている。

 山森雅文ヘッドコーチは、「技術的には前の肩が開かないので、力強く振れて、タイミングの取り方も上手い」と分析。「積極性があり、練習にも非常に熱心。パワー、スピードなど全ての面をレベルアップして、レギュラーを確立してほしい」と期待を寄せた。

 今季ここまで2勝を挙げ、エース格として活躍する2歳上の兄・中村拓馬投手とともに、「中村兄弟」がチームを牽引する日も遠くないだろう。

 リーグ戦2位をキープする栃木GBは次戦、5月3日に再び福島RHとヤオハンいちごパーク野球場で対戦する。