今季ここまで23試合に出場し、打率.306を記録している中村奨成(5月18日時点)。5月13日には4年ぶりとなる一軍での本塁打を放つなど、バットで存在感を示している。ここでは、2021年に行った独占インタビューでの中村の言葉を改めて振り返る。(全3回/第1回)
◆プロでの成長を支える恩師・中井監督の教え
─プロとしてやっていくうえで心に刻んでいる座右の銘を教えてください。
「『常に謙虚に』という言葉です」
─その言葉を選んだ理由は?
「高校(広陵高)の時から、その言葉を恩師である中井(哲之)監督からかけてもらっていて、『どんな時でも謙虚な気持ちでいることは大事だよ』と言われ続けてきたので、野球をやっている間は、その言葉を大切にしてプレーしたいと思っています」
─思うような結果が出ない時はどういう心構えでプレーしてきたのですか?
「とにかく前向きな気持ちを持って、ネガティブにならないようにという意識を常に持ってやってきました」
─結果を求めている時、試合前に願掛けはされますか?
「僕はそういうのは全くないですね」
─ルーティンなどはありますか?
「一つだけあります。打席には必ず右足から入っています。調子が良い悪いに関わらず、そこは変えずにやっていますね」
─右足から入るのは何か理由が?
「全然ないですね(笑)。ずっとそうやってきたので、習慣付いています」
─では他の選手にここだけは負けない自分だけの武器を教えてください。
「うーん、そうですね。武器と言えるかは分かりませんが、首脳陣やファンのみなさんにアピールしていきたいのは走攻守の三拍子が揃っているところです。打撃だけではなく、守備でも走塁でも全ての面で活躍できる選手になるのが目標です」
(中編へ続く)
◆プロフィール
中村奨成(なかむら・しょうせい)
1999年6月6日生、広島県出身
181cm/81kg、右投右打、捕手
広陵高-広島(2017年ドラフト1位)