お笑い芸人として活躍中のザ・ギース尾関高文氏の本連載。これまでカープに在籍した歴代外国人選手を、時には厳しく、時には優しく、時にはユーモアを交えながら、尾関氏ならではの視点で紹介していきます。今回は、カープファンに安心と衝撃を与えた“205cmの助っ人守護神”について語っていただきます。

◆内助の功もありチームに欠かせない存在に

 カープ助っ人外国人選手の中で最も身長が高かった選手。カープ助っ人外国人選手の中で唯一Twitterトレンドランキング一位に輝いた選手。それがミコライオです(とある番組でチュートリアル徳井さんと石原さとみさんが「ミコライオ!」という言葉を連呼したため。石原さとみさんが人生で1番口に出した助っ人と言っていいでしょう)。

 身長205cmと、べらぼうに大きなミコライオ。『カープの助っ人はとにかく大きい』という通説を確固たるものにした選手と言っても過言ではありませんでした。実際生で見るとその迫力は圧巻。ミコライオがマウンドに上がると必ず「でけえ!」「あら!でっかいわねえ!」という言葉が至るところから聞こえてきたものです。キリンを見た時と同じ衝撃が毎回ありました。

 ミコライオがカープにやってきたのは2012年。前年の抑えだったサファテに代わりクローザーとして大活躍。最速158キロの豪速球をズドンズドンと投げ込んでいた記憶が強く残っています。長い髪を振り乱しながら極端なインステップで投げる姿に、バッターは恐れおののいていたに違いありません。以前元カープの木村昇吾さんが「たまたまブルペンでミコライオの球を受けたことがあったのだけど、恐怖を感じるほど凄まじいスピードだった」とおっしゃっていました。

 凄まじいのはボールの勢いだけではありません。ご婦人のティファニーさんのコミュニケーション能力も凄まじいものがありました。ティファニーさんは助っ人外国人の家族の中心的存在として、新しい助っ人がくると面倒を見てあげたり買い物に連れて行ってあげたりしていたそうです。マエケンさんに子供が生まれた時はオリジナルTシャツを送り、極め付けは高コーチの娘さんと仙台で観光を楽しんでいることもありました。そうしたティファニーさんの内助の功もありミコライオはカープに欠かせない存在となっていきます。