2005年にスタートした『育成選手ドラフト』。カープの松本有史(まつもと・ともふみ)スカウトは、これまで数々の育成選手を担当している。百戦錬磨のスカウトが、育成選手たちへの思いを明かしたインタビューを再編集してお届けする。
(『広島アスリートマガジン』2025年10月号掲載記事を再編集)
◆「能力的に何か1つ足りない」。支配下と育成の判断基準
私は2006年からスカウトとして活動していますが、これまで多くの育成選手を担当してきました。支配下指名選手と育成指名選手のスカウティングにおいて、最初の段階から差をつけていることはありません。
あえて大きな違いを言うならば、支配下選手よりも「能力的に何か1つ足りない」のが育成指名選手となります。ただ、逆を言えば「何か1つの能力が秀でている」からこそ、育成ドラフトでの指名候補となるわけです。基準としては、たとえば、肩が強い、滅法足が速い、バットに当たれば飛ばす、体が大きくて球が速い……など、特徴的な能力を持っている選手が評価対象になります。
現在も多くの育成選手が支配下を目指して奮闘していますが、彼らには、常日頃から支配下選手以上に「一軍で活躍するんだ」という強い意識を持ってほしいです。そしてその気持ちを大事にしながら日々練習に取り組んでもらいたいです。
たとえば、ソフトバンクであれば、三軍、四軍が設置されていて、数多くの育成選手が試合経験を積むことができます。しかしカープの場合は、二軍公式戦に出なければ試合経験を積むこと、結果でアピールすることができません。ですので、カープの育成選手はまず、二軍でポジションを奪わなければいけません。
それだけ厳しい立場に置かれているわけですが、皆、特徴的な能力を持っているからこそ指名されているので、とにかく自分の強みを活かした上で頑張ってほしいです。
カープをより深く、より熱く。日本唯一の広島東洋カープ専門誌!
2026年7月号はカープグッズ特集!『ぷっくりシール』付録つき


