カープのヘルメットが所謂『赤ヘル』に変わったのが1975年。それから実に半世紀以上の時が流れた。赤ヘルはカープのトレードマークとなり、今なお多くのカープファンに愛されている。これまでの輝かしい歴史の裏には、数々の記録と記憶、そして逸話が生まれてきた。今回は、栄光の記録の影でひっそりと刻まれた『珍』記録を振り返ってみよう。

2009年に開業したマツダ スタジアム。ここでも数々の記録が誕生した

◆1日の1/4以上にも及ぶ、『超』長時間ゲーム

 2015年8月21日にマツダスタジアムで行われた巨人との一戦は、前田健太(現楽天)の先発で予定通りの18時にプレイボール。しかしこの試合が終わったのは、なんと日付が変わった『0時21分』だった。雨の影響により途中で1時間26分の中断を挟んだこともあり、試合時間は延長12回制になってからは最長の6時間21分。試合は11回に小林誠司の適時打で勝ち越しを許すと、3−4で巨人に屈している。広島駅からの終電も過ぎ、選手もファンも疲れた一戦となった。

まるでジェットコースターの戦績で5割をキープ

 リーグ4連覇をかけた2019年、開幕戦を大瀬良大地で制して上々のスタートを切ったかと思われたカープだったが、この年は連勝連敗の波が激しいシーズンでもあった。4連勝以上が5回(うち11連勝2回)、4連敗以上が4回(うち引き分けを挟んで11連敗1回)という極端な成績が続き、ペナントレースは4位でフィニッシュ。2015年以来となるBクラスに沈んだ。終わってみれば70勝70敗3分と、最後までファンをハラハラドキドキさせた一年となった。

◆安打も四球も塁に出るのは同じ。1イニング“最多四球”

 三番からライトル、山本浩二、水谷実雄、ギャレット、衣笠祥雄と強打者が並んだ1978年のカープ打線。7月6日に行われた巨人戦では、1イニングに10四球を得たという日本記録が残っている。試合序盤の2回、巨人の先発・浅野啓司がいきなり4四球と崩れると、代わった角 盈男(当時の登録名は角 三男)、田村 勲もそれぞれ3四球と乱調。カープは押し出しだけで6点をあげた。試合は12ー2で完勝(勝利投手は北別府学)。超強力赤ヘル打線が相手とはいえ、これでは守っている巨人の野手も、見ている観客も疲れ果てたに違いない。

◆両軍入り乱れての大四死球祭り。エイプリルフールの惨戦

 2017年4月1日、開幕2戦目となったこの日、カープの先発は岡田明丈、対する阪神先発は岩貞祐太がマウンドに上がった。開幕戦で勝ちきれなかったカープとしては、絶対に落とせない一戦のはずだったのだが……。結果として、延長10回で両軍合わせて28四死球という試合となり、80年ぶりの1試合最多四死球の記録を更新した。

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