11月3日、カープの三軍投手育成コーチ兼アナリストに就任する一岡竜司氏が会見に臨んだ。現役時代はリリーフ投手として2016年からのリーグ3連覇に貢献。2023年限りで現役引退後は、アナリストとして球団を支えてきた。選手としての経験に加え、データ分析の知識を身につけた一岡氏が、来季は指導者として投手陣強化に取り組む。

カープの三軍投手育成コーチ兼アナリストに就任した一岡竜司氏
カープの三軍投手育成コーチ兼アナリストに就任した一岡竜司氏

 再びユニホームを着てグラウンドに立つことについて、「うれしい気持ちもあり、身の引き締まる思いです」と心境を語った。コーチ就任の打診を受けたのは秋季練習期間中。現役引退後からアナリストとして過ごす中で、「データを扱える現場のコーチという人材になれたら良いなとは思っていたので、うれしいです」と、新たな役割への意欲を示した。

 「来年からコーチになりますが、引き続きアナリストとして大事にしているのは、データに偏らない、データありきの人材にはなりたくないということです。グラウンドでしかわからない感覚や直感に添えて、データを活用できたら一番かなと思います」とコーチとして大事にしたい考えを語った。

 アナリストとして過ごした3年間で得た大きな財産は、データを選手に伝えるための現場感覚だった。「今必要だなと思う時に伝えられるように、タイミングを見計らう勉強ができたのかなと思います」。1年目はデータの勉強に時間を費やし、どのようにアウトプットすれば良いか分からなかったという。しかし、2年目、3年目と経験を重ねる中で、選手への声のかけ方や伝えるタイミングを学んできた。

 選手へのアプローチについても、一方的に情報を伝えるのではなく、選手の考えや求めているものを理解することを大切にする。「選手が求めた時にいろいろな引き出しを持っておくことが大事だと思っています。選手の話をよく聞いて、そこで良いアプローチやサポートができたらと思います」と、選手一人ひとりに寄り添う姿勢を示した。

 現状の投手陣については、「カープの投手陣は非常に良い球質、良い球を持っていると思います。各投手が全球種を磨いていけば、より強い決め球になったり、チームの底上げにつながるんじゃないかなと思います」と分析。持ち味をさらに伸ばすことで、投手陣全体のレベルアップにつなげたい考えだ。

 目指すのは、優勝を争う試合で登板できる投手を一人でも多く育てることだ。

 「もちろん優勝という目標に向かって、そういう試合で投げられるピッチャーを一人でも多く生み出せるようにサポートしたいです。アナリストとしての経験も活かしながら、投手陣の底上げに力を加えられたらと思います」

 現役時代にグラウンドで感じてきたこと、アナリストとして3年間学んできたこと、そしてこれからコーチとして積み重ねる経験。「この3つをうまく組み合わせて、選手一人ひとりに良いアプローチができたらと思います」と語った一岡氏。現役時代の経験とデータ分析の視点を融合させ、カープ投手陣のさらなる成長を支えていく。

◆一岡竜司(いちおか・りゅうじ)
1991年1月11日生まれ、大分県出身。藤蔭高-沖データコンピュータ教育学院を経て、2011年ドラフト3位で巨人に入団。2013年オフに大竹寛のFA移籍に伴う人的補償でカープへ移籍。リリーフ投手として活躍し、2016年からのリーグ3連覇に貢献。2017、2018年には2年連続で59試合に登板。NPB通算290試合に登板、17勝14敗7セーブ、防御率2.76。2023年に現役を引退し、その後は球団アナリストを務める。2027年シーズンから三軍投手育成コーチ兼アナリストに就任。

  

 

カープをより深く、より熱く。日本唯一の広島東洋カープ専門誌!
2026年10月号は、今季支配下登録を勝ち取り『気合と根性』が代名詞となった名原典彦選手が表紙に登場!
“未来を担う若手選手”にフォーカスしお届けします!