ペナントレースも終盤戦に差し掛かりましたが、依然としてカープは苦しい戦いを強いられています。9月のチーム成績は9勝15敗2分。巻き返しを図りたいところでしたが、左右の両エースを欠く状況では、この数字も致し方ないのかもしれません。

10月4日のヤクルト戦で、鈴木誠也選手が5年連続20本塁打を達成した。

 そんななか久しぶりの明るい話題と言えるのが、今季2度目となる同一カード3連勝(10月2日~4日、対ヤクルト)でしょう。初戦は先発野手全員安打、2戦目は13得点と、この3連戦ではつながりを欠くことが多かった打線の奮起が見られました。

 これまでもチーム打率、得点は他のチームにヒケを取らないだけの数字を残しています。ただ、それが勝利に結びつかなかっただけに、打線が機能しての3連勝は大きいですよね。

 鈴木が球団史上7人目、前田智徳以来となる5年連続20本塁打を放ったり、堂林翔太が久々の猛打賞を記録するなど、選手個人としても復調気配を見せる選手がいました。大盛穂のプロ初本塁打、林晃汰や宇草孔基など若い選手の台頭ももちろん大事ですが、やはりある程度実績のある選手たちが成績を残さないことにはチームに勢いもつきません。

 9月28日のDeNA戦から首脳陣は鈴木を3番、松山を4番に置く新オーダーを採用しています。今季はこれまでにないくらい打順を組み替えていますが、10月に入って打線の復調傾向も見られるだけに、当面はこの新オーダーを軸にしながら戦っていくことになるかもしれませんね。

 残り30試合を切りましたが、まだAクラス入りが閉ざされたわけではありません。応援してくださるファンも大勢いるわけですから、最後まで諦めずに一つでも上の順位を目指してほしいですね。